最新おすすめBOOK
4つのライフステージにあった本をご紹介
- Solo
-ソロ- - Duetto
-デュエット- - Ensemble
-アンサンブル- - Legate
-レガート-
マイ・ストーリー
オバマ大統領の退任直後、 専属カメラマンが撮ったホワイトハウス内での人間味あふれるオフショットばかりを集めた写真集がSNSに溢れたことがある。
お茶目で子供好きで、いたずらっ子っぽいバラク・オバマの写真は魅力的で、ちょっと熱狂的なファンがいるのもわかる気がした。
その人の夫人、ファーストレディー経験者 ミシェル・オバマが本を出して話題になっていたのはいつからか知っていたけれど、休暇を利用して行った箱根本箱で出会ったときに、読むタイミングなんだろうな、と。
少し大きめのハードカバーで300ページ。途切れ途切れを覚悟して読み始めたら、夢中になってあっという間に読破。頭の切れる人特有のウィットの効いた語り口。途中から、本人から直接聞いているみたいな気分になるリアルな感情表現。ミシェル・オバマという人が出来上がっていく過程を一緒に追随して体験していく感じはとても楽しい。
1964年生まれ。
そんなに昔ではないけれど、まだアメリカでは黒人が生きにくかった時代。今がそうではなくなったとは、けして言えないけれど。。。黒人で、スラム街出身、女性。マイノリティ列挙の境遇の中、前向きに努力し続け、自分にとって大切なものを見失わず、冷静で謙虚。そして、こうあるべきではないかと願う理想像を決してあきらめない強さとあたたかさ。
夫が仕事ばかりで子育てワンオペにイライラしたり(大統領になろうとしている時期!)、夫の仕事のために自分の仕事をやめるこを悩んだり(ワシントンに単身赴任してもらえないかと考えてみる!)、子供たちにショッピングを自由にさせてあげたいと画策したり(SPがうろうろいる)、そして注目されすぎる立場で潰されずに少しずつ自分自身の仕事を作り出したり・・・とにかく綿密計画を立て動きたい性分と繰り返し言っているのに、 夫が まさかの大統領!的な本当にリアルな働くキャリアママの本音が盛りだくさん。
いやぁ、すごい人でした。
そして、アメリカの政治って熱いんだなぁと。
フェスみたいな候補者支援集会はテレビでよく見るけど、それだけ政治家に期待している人がいるということ。日本の政治はちょっと苦手だけど、願えば叶うってこんな最近に実現していた人たちがいたんだな、とちょっと感慨深くもなる。
英語のヒアリングができる人はオーディブルの本人朗読版がおすすめ。 by サダ
自家製ミールキットが新しい! ゆーママの平日ラクする冷凍作りおき
夏バテぎみで、夕食がマンネリになってきたのを娘に指摘されている今日この頃。
本屋さんで「平日ラクする・・・」が目に留まり購入しました。
冷凍保存のは、2年前に「冷凍保存ですぐできる 絶品おかず」をUPました。その本で、冷凍が苦手な私も下味をつけてから冷凍する術を学び、その進化系の本です。
平日は、最速で夕飯を作りたいけど、サイドデッシュまでなかなか手が回らず。。。下準備が必要な野菜もタイムリーに食べられないので、参考になる事が多いです。
一つのミールキットで幾つかのメニューに展開する方法や、手軽に野菜を使う為の冷凍保存が参考になりました。
世の中にミールキットも沢山有りますが、毎晩のメニューが決められてしまうのが逆に煩わしいので、その日の気分や夕飯を食べる家族の人数で調整が出来る方が気が楽です。
忙しいキャリママや、1人分の夕飯は材料が余って困る~という方にお勧めです。By オカベ
りんごかもしれない
あっちゃんあがつく―たべものあいうえお
子どもを飽きさせない。かつ、ひらがなの勉強にお薦めの一冊です。
友人の1歳のお子さんが、楽しそうに歌いながら、そしてよだれを垂らしながら読んでいました。
友人は元小学校の先生で、生徒たちにとても人気があった本だそうです。「あ」から順番に、美味しく楽しげな食べ物たちが、丁寧に描かれています。
自分の予想とは違う意外な食べ物も出てきて、大人も楽しめます。
ひらがなを覚えさせる目的の絵本は、文字が羅列されつまらなさそうなものが多いイメージでしたが、そのイメージが覆されました。
ボリュームがあるので、電車等の移動時間にお薦めです。
ただし寝る前に読むには大変そうです・・・ By サッチー
空をゆく巨人
蔡國強(サイコッキョウ)という中国のアーティストを知っているだろうか。
私は、全く知らなかった。
そして知らなかったことをとても後悔した。
この本は、現代美術の世界的スーパースター蔡國強と、福島県いわき市の実業家・志賀忠重の、30年に渡る友情とそこから生み出された数々の作品についてのノンフィクションだ。
現代アート、実は不得意だった。どう読み解いたらいいか、分からないことが多かったからだ。
でも、時代に自分の思いを載せ、悲劇やものごとの本質をユーモアを交えながら伝えようと、発表し続けた蔡國強の作品は見てみたかった。
なんと2015年、4年前には横浜美術館でも個展があったそうだから。アンテナに引っかからなかった自分の感度が憎い。
最大の作品は、東日本大震災・福島原発事故後、原発を受け入れて後世へ負の遺産を残してしまった現代人への怒りを浄化するため制作した「いわき回廊美術館」と「いわき万本桜プロジェクト」だそう。
現代アートの説明を文章にするのは難しい。でも作品が生まれた背景や過程を知るとこんなにも面白く、胸打たれ、考えさせられるものなのか。新しい発見だった。
アートが中心にありつつ、自分の心の持ちよう、歴史・文化まで考えるきっかけとなった新鮮な本だった。 byサダ