講師: 酒井 陽子先生
株式会社 サカイ引越センター
関東法人部 係長
法人向けのサービス提案をする日々の営業活動を精力的にこなしながら、新人社員を中心に女性社員の育成にも努めている。実際の引越しの現実の経験も持ち、女性の引越しへのアドバイスも豊富。
まずは相談を!
VINICE
女性のお引越しは、体力的にも精神的にも不安な部分もありますよね。もちろんご家族の方でもご主人がお仕事でなかなか手伝ってくれないなんてこともあるかもしれないし(笑)、女性が一人でできる引越しということで、段取りから手配まで上手な方法を教えていただきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
酒井先生
よろしくお願いします。
VINICE
まず引越しというと、手始めに何から手をつければいいか分からない方も多いと思うのですが、スムーズに進める段取りのコツを教えてください。
酒井先生
ほとんどの方が引越しは初めてという方が多いと思うので、本当に何にも分からない状態からまずはお問い合わせをいただいくのが一番です。
その時点から「お荷造りはどうしましょう?」とか「お引越し先はどこですか?」という形で質問をさせていただくので、その質問に全てお答えいただければ、例えばお忙しい方なら全てお任せいただくなどのいろいろな対応ができます。引越しというのは、『こういう商品』と決まったものではなく、それぞれのお客様に合わせて揃えることが出来ます。お客様はそれぞれ持っているものから、大切にされているものまで違うわけですから、それをお見積の段階でお伺いさせていただきます。
VINICE
まず自分で考えられるより、プロの方に相談してしまったほうが、いろいろな助言をいただけるのですね?
酒井先生
そうですね。たぶん「あれどうしよ?これどうしよう?」と悩んでいるだけだと、結局どうしたらいいのかわからないまま時間が過ぎてしまいますし、それぞれ悩みとか、ここをこうしたいというような希望・要望もお客様によって違います。もちろん対応も違ってきます。
お時間帯やお荷造り、クリーニングや不用品のことまで、一度のお打合せでクリアになると思いますよ。その時にお客様の方に宿題として考えておいていただくこともでてきて、考えることが明確になります。
VINICE
なるほど。
酒井先生
昔はダンボールを近くのスーパーに貰いに行かなきゃなど心配もあったかと思いますが、今は当たり前のようにほとんどの引越し屋さんが、ダンボールは無料で配布していますよね。
実はサカイ引越センターが始めにやったサービスなんですよ!
社長が女性なので、そういうサービスがあったほうがいいんじゃないかと始めたんです。
お客様のお宅に伺うときは、こういったパンフレットを持っていって説明をするんですよ。
VINICE
結構厚い冊子なんですね。
酒井先生
カタログという機能も持っていて、引越し時の新しい家具の購入を検討している方への家具カタログや、引越し先の近所への挨拶回りの品物までの載せているんです。
VINICE
ただ荷物を運ぶだけではなく、引越しに関わる・付随するものに対してもサービスが提案されているんですね。
荷造りのコツ
VINICE
さて、皆さん見積をして引越し日を決めたら、大抵の方はまずは自分で荷造りをしてみようと思われるのではないかと思うのですが。そういった荷造りのコツを教えてください!
酒井先生
荷造りのコツも実は冊子に載っているのです。
まずは、引越し先のお部屋ごとにダンボールにつめて、そのお部屋の名前を書いていただくと、運ぶ時にばらばらにならずに済みます。
VINICE
次のお部屋でここに置きたいということを考えつつ詰めていくわけですね。
酒井先生
はい、そうですね。
また、詰めるものとしては食器などが一番難しいと思うのですが、皆さん食器は上に重ねて詰めていかれる方が多いかもしれませんが、実は非常に割れやすいんです。
逆に縦に入れていくことによって、例えば何か衝撃があったときにも割れにくくなります。
空いた隙間には、新聞紙などを詰めて、少し揺らしてもカサカサいわないぐらいが目安になります。
またコップなども、皆さんだいたい口をつける縁を下にして逆三角形のように詰めていきますが、上下交互に互い違い詰めていくといいんですよ。
こんなちょっとしたコツなんですけれども、冊子に載せているのです。
酒井先生
実は私も学生の時に引越しでサカイ引越センターを利用したことがあるんですけれども、その時に感動しまして。ほめるようなんですけれど、まだ入社していませんでしたから(笑)、早いし、礼儀正しいしびっくりしたんです。
女性で見られたくないものは自分でやっていられることが多いし、私もやっていたんですが、どうしても出来ないものってありますよね。
VINICE
体力的にっていうことですよね?
酒井先生
そうですね。それと梱包が難しいものもありますよね。例えば長いものなど、「これどうやって包んだらいいんだろう?」って思うようなものです。
VINICE
ああ、ありますね。
酒井先生
私の場合は、それが鏡台だったんです。どうしたらいいんだか分からなくて、問い合わせをしたところ、「出来ないものはしなくてもいいです!」ってさらって言ってもらえて。心配だった物もいつの間にやら運び出されていたんです。ダンボールを切って、上手に包まれていました。
VINICE
なるほど、逆に出来ないものは先に連絡してしまえばいいんですね!
酒井先生
そうですね。もうダンボールに詰められるものだけつめておいて貰えれば問題ないんです。
分からないところはそのままでも大丈夫なんですよ。
もちろん行ってみたら、全くやっていないなんてことは困るんですけどね・・・・(笑い)
VINICE
そんなこともあるんですね!!
酒井先生
そうなるとプラン外などで別途金額がかかってしまいますので。
不用品の整理術
VINICE
引越しの際に付き物なのが、次の新居では必要ないものの処分ですよね?
粗大ゴミなど出すのがさらに大変になって時間を合わせたり電話をしたり、うんざりしてしまいそうですが、何日前から連絡された方がいいですよというような助言をいただくことも出来るんですか?
酒井先生
そうですね。実は、当日まで大丈夫なんですよ!
当日まで捨てるかどうしようか悩んでしまう方もいらっしゃるし、突然やっぱりいらなくなってしまったっていう方もいらっしゃるんです。そういう時は作業員に言っていただければ、その都度「おいくらです」という形でお見積を出すこともできます。
VINICE
持っていってもらうこともできるんですね!
酒井先生
ただ家電リサイクル法が出来たので、そういうものに関しては法で決められた伝票がありますので、それは事前に処分をお願いしています。
たんすや食器棚とかであれば産業廃棄物としてコンテナへの処分ができます。
VINICE
自分ひとりでは外にも出せないものもありますので、便利ですね!
新居のレイアウトを考えよう
酒井先生
引越しの時間を短縮する方法として、新居のレイアウトをしていただくというのがあります。
次のお部屋のレイアウトがきまっていないと、玄関の前まで荷物がズラーと並んでいるのに「やっぱりここに置こうかしら?こっちかしら?」ってその場で悩んでしまいますよね。そうすると、1時間で終わる作業が3時間、5時間になってしまう場合もあるんです。
お客様も引越しの終了時間が夜になってしまうと、もうへとへとになってしまうんです。
VINICE
終わったあと片付けることも出来ないですよね?
酒井先生
そうなんです。もちろん、私どもも寝る場所はきちんと空けてさせていただくのですが、お客様のほうが大変なんですよ。
楽しみがてら、方眼紙に図面を書いて「ここにはこれ」、「こっちにはあれを置いて」と書いていただくといいですよ。事前に考えておくだけでもお荷物を入れるときも早く出来ますし、お客様の荷解きも楽になるんです。
VINICE
後から別のお部屋に移動もしなくて済むというわけですね!
酒井先生
新しいお部屋に入れるときの立会いはお願いしているのですが、お客様って意外と大変になってしまうんです。
「あれはどこですか?」「これはどこですか?」といろいろ聞くことになりますので、その時にご自分でこういう図面を持って把握しておいていただくと、指示をしていただくのも簡単になります。
VINICE
自分の中の整理にもなるんですね。
内覧会でも、最近は採寸をしっかりされている方が多くなっていますし、そういう機会を利用していただくといいですね。
酒井先生
一度置いた家具がどうもしっくりいかないという場合は、10分間サービスでちょっとした移動も受けているんですよ。
VINICE
なるほど。そちらの方も後でご紹介していただきましょう。
(10分間サービスについては、Lesson3で詳しくご紹介します)
1日1箱の箱作り、どこからはじめる?
VINICE
さて、日にちが迫ってきている中の荷物整理ですが、どこから手をつけていいか分からない、っといった場合のアドバイスをいただけますか?
酒井先生
よくご案内させていただいているのが、お引越しの1ヶ月前にお見積をいただくようにしています。
というのも、ほとんどの方が仕事をされているはずですし、荷造りをまとまった時間でやろうとすると、土日など曜日がだいたい決まってきて、1週間に一度や二度程度になってきてしまうのです。
ゆっくり考えながらやろうとすると、せいぜい3.4回になってしまうんです。
VINICE
なるほど。意外と時間って少ないものなんですね。
酒井先生
詰めていく物も、一番のコツは使わないものから、という原則です。
奥に入ってしまっているものとか、半年も一年も使っていないものとか、そういうものから少しずつ詰めていただくといいのです。
やはり身近な食器とか寝具とかいつも使われているものに関しては、一番最後になります。
何からやろうと思ったときに、一番大変そうな食器!って思われる方が多いのですが、奥のほうのものからやっていくと、意外とだんだんすっきりしていきますよ。
VINICE
まずは、目に付くところからはじめてしまいそうですが、付かないところからやるといいんですね。
次回は、引越しの基本パックや、金額を安く抑えるコツなどを教えていただきます!
引っ越しパックの基本
VINICE
お見積は約1ヶ月前までにはとおっしゃっていましたけれど、お見積でお客様のお宅に伺った際は、そのお客様に合うプランはこれですよ!と言うように、いくつかの基本プランの中からご紹介いただけるのでしょうか?
酒井先生
コースというのは、本当におおまかなものになっていまして、
①お荷造りも荷解きも全て引っ越し会社にお任せいただくコースと、
②荷造りだけはお手伝いさせていただいて荷解きはお客様のほうでゆっくりしていただくコース、
③節約コースといってお荷造りや荷解きも基本はお客様のほうでやっていただいて、ご家財の持ち
出しから荷を降ろすところまでを引っ越し会社が行なうコース
の3つがあります。
VINICE
基本的にはその3パターンが主流なのですね。
その中からお客様に「どれをお選びになりますか?」と聞くのですか?
酒井先生
そうですね。もちろんそこからお話は始めていくのですが、お荷物量によっても内容や日程が変わってきますし、ご家族様分になると一日ではできないこともあるのです。
VINICE
あ、そうなんですか?
酒井先生
そうなんです。荷造りを前日にさせていただくことになるんですよ。
VINICE
二度来て頂くことになるんですね。
酒井先生
あと、距離にもよるんですよ。降ろし地までの距離です。
ですから、お客様でも1日でやってほしいというご要望もあるんですが、逆に1日で済ませようとして、お客様がとっても大変になってしまうこともあります。逆に単身様のお引越しは、作業員が当日お伺いしてダンボールに詰めながらトラックに積んでいくこともできるんです。量によってどういうお時間帯でさせていただくのかも変わってくるのです。
VINICE
引越しは1日で終わるもの!という思い込みはだめですね!
お見積のときに荷物の量を見ていただいて、引越しにかかる日数も事前にご相談して、把握しておくといいですね。
酒井先生
ご単身様でしたらほとんど1日でおわる場合が多いですけれど。
だんな様がお仕事でいらっしゃらない場合も最近は多いので、そうなると奥様が全部指示をされるようになると大変ですので、日程の調整も重要なことになってきます。
VINICE
なるほど。
値段を安くするコツ
VINICE
さて、今このパンフレットを見るだけですと、それぞれのコースにも金額は全く載っていないのですが、お見積はすごく高くても困ってしまうし、でもやってもらえるところはお願いしたいし、その狭間で皆さん悩まれるところだと思うのですが、価格を満足させるためのコツはあるのでしょうか?
酒井先生
そうですね。私どもは少し旅行会社みたいなところがありまして・・・
VINICE
・・・・・・?
酒井先生
トラックは全部自社便でさせていただいているんですよ。
そのため、日程や時間によって、もちろんお荷物量も影響するのですが・・・例えば、「私、絶対この日に引越ししなければならないの」といわれるより、「この日とこの日が予定が空いているんだけど一番安い日は?」と言って交渉していただいた方がいいんですよ。
VINICE
あ、そうなんですか?それは日にちによって値段が違うっていうことですよね?
酒井先生
そうなんです。
3月なんてやはりとても忙しい時期ですので、1ヶ月前に売り切れてしまうこともあるんです。
VINICE
あ、そういう意味で旅行会社みたいなんですね?
酒井先生
そうです。
やはりお忙しい方ですとなかなか連絡ができなかったっていう方もいらっしゃるのですが、5社6社に連絡してもどこもトラックが見つからなくて、でもその日までに前の家は出なくちゃいけなくて、「何とかしてください!」って言われる方もいらっしゃるんです。無いものは無くてしょうがないんですが、夜遅くになっちゃいますけれどさせていただくこともあるんです。まずはお早めにご連絡いただくことですね。
VINICE
早めに連絡すれば、安い日が空いているかもしれないわけですね。
皆さんそんなことは知らない、耳寄りなコツですね!本当に飛行機と一緒ですね。
酒井先生
あと、最近は少なくなってきたもののお日柄を気にされる方もいらっしゃるんです。
大安がいいとか、仏滅の日はいやだとか。
VINICE
それによってもお値引きがちがうんですか?
酒井先生
そうですね。それが重なると影響は大きくなってきます。例えば金曜日が大安だったりすると人気が集中するんです。よく土日が人気と言われますけれど、だいたい傾向を見ますと土曜日が一番人気なんですよ。
VINICE
次の日、ゆっくりお掃除ができるから、ですか?
酒井先生
そうですね。そして次が金曜日なんです。金曜日だけ休んでしまって、土日ゆっくり片付ける、という方が多いのでしょうか。日曜日も相変わらず人気なんですけれども、傾向としては金曜・土曜日ですね。
お日柄のいい日が重なっている月末の金土日は、混んでいますね。この日はもう埋まってしまっていますってお答えすることが多くなってしまいます。
VINICE
逆に、おひとりや奥様だけでやると決めてしまえば、平日のすいている日を選ぶということもひとつの手ですね。
酒井先生
そうですね。「この日!」と特定せずにまだご予定がずらせるようなタイミングでご依頼をいただいて、この日からこの日の間の安い日はという感じで担当にご相談いただくと、お値引きもしやすくなったりするんですよ。
VINICE
それはぜひ覚えておきたいですね!
安心・安全=安価
VINICE
事前にいただいた小テーマで「安心・安全=安価」とありましたが、これはどういうものなんでしょうか?
酒井先生
これは、キャッチフレーズなんです。
VINICE
どういった意味なんですか?
酒井先生
私どもの会社のトラックには、セーフティレコーダーというものがついているんです?
ご存知ですか?
VINICE
う~ん、わからないです。
酒井先生
よくトラックとかについているんですけれども、速度とか、何キロでどれくらい走ったとか、どれくらい休憩したとか、エンジンをかけながら停車した時間とかが出るものです。
以前は違ったのですが、最近全部デジタル式になりまして、勝手にドライバーが操作も出来ない上に全部点数が出るんです。ブレーキとかハンドルとか全て出るので、毎日報告書に添付して提出するようになっているんです。
そういった見えないところで私どもは自社トラック全てに設置させていただいたのです。今特に安全に関する社会的問題ってございますけれども、そういった取り組みをきちんとやってその上で価格もお安くしていくことを目指しています。
VINICE
それによって安全をきちんと心がけるということですよね?
酒井先生
そうですね。
VINICE
それで事故が減るのであれば、重要なことですよね?
酒井先生
事故が起こってしまうと荷物が全て滞ってしまいますので。
VINICE
そうですよね、引越しやさんが事故をって考えたこともないですけれど。
酒井先生
やはりお客様のお荷物とお客様自身が離れるわけですから、何があるかお客様にはわかりませんよね。そういうところで安心感を持ってお預けいただくようにしています。
急ブレーキをよくするようなドライバーはやはり追突事故を起こしやすい可能性を持っているので、事前に自分の運転を理解し安全運転をできるようになるのです。
適正検査のように、こういう風にでてくるんです。(五角形グラフ)
ブレーキと停止とハンドルと・・・という感じで、その上総合点、コメント、アドバイスとでるんですよ。
VINICE
結構細かく出るんですね!
酒井先生
運転時間は何時から何時までで、アイドリングは何分したか、まで出るんですよ!これがサカイ引越センターの全てのトラックについているんですよ。見えないところだけれどもここまで安全に対して投資しているのは、他にはなかなかないのではと考えています。
また、本社では、2500坪の敷地に道路や横断歩道などを作り、その上、作業の困難な新築の家を作って全国から社員が研修にくるんです。そこも安全に対する取り組みです。
VINICE
心強いですね!
10分間サービス!?
VINICE
さて、引越しの基本プランを教えていただきましたが、荷造りから荷解きまで以外にも、喜ばれているサービスっていっぱいあるのでは?
どんなサービスがあるのか教えていただけますか!
酒井先生
そうですね。例えばお掃除、ハウスクリーニングなどがあります。
VINICE
立つ鳥後を濁さずと言いますが、引越しってばたばたしていて、なかなか掃除するのも大変ですものね。
酒井先生
そうですね、ハウスクリーニングはオプションという形でもご用意していますが、例えば10分間サービスでも荷物をすべて降ろした後、お掃除をさせていただくことがあります。
VINICE
なるほど。先ほど出てきた10分間サービスですね!
ところで10分間サービスってどういったものなんですか?
酒井先生
お客様のしてほしいことを10分間お手伝いさせていただくというサービスなんです。
VINICE
おもしろいサービスですね!これはいつぐらいから始められたんですか?
酒井先生
えっといつだろう・・・?
同席の北川氏から
私が入社したときにはありました。だからもう10年くらいやっているのでは?
VINICE
そんな前からやっているんですね。
酒井先生
もともと、たいてい引越しされるときは、たんすの後ろの桟はほこりだらけなんですよ。それもきれいに落としてからくるんで運んだりしますが、さらに終わった後にさせていただいています。
VINICE
その10分間というのはいつからいつまでというように区切って、はかったりするんですか?
酒井先生
そうです。
引越しが終わって、今から10分間サービスさせていただきますけれども、なにかご用命はありますでしょうか?って言うんです。きちんと区切ることでお客様も喜んでいただけます。
VINICE
いままでどんなご要望があったんですか?
酒井先生
お掃除とか簡単な家具の配置換えが一番多いですね。
その他、お買い物っていう方もいますよ。
コンビニに買い物行ってきてって頼まれたりとか。
VINICE
なるほど。それは賢いですね!
酒井先生
私は肩もみをしてほしいと頼まれたことがあるという話を聞いたことがあります。
現場の人にどんなことをするのかと聞いたことがあるんですが、「この前は肩もみをしてくださいと言われて、10分間きっかり肩もみをしてきたよ」といっていました。(笑)
VINICE
引越しで疲れてしまったんですね!それは、喜んでいただけるでしょうね!(笑)
いま話題の耐震グッズ
VINICE
さて、続いて「耐震グッズ」というサービスがあると伺って、本日はこちらにもご用意いただいているのですが、これはどういったサービスなのでしょうか?
酒井先生
あくまでも耐震・予防のためのものなので、確実にというわけではないのですが、家具や家財の転倒防止のセットを用意しています。
VINICE
新しい家に越したときに設置をするものなのですか?
酒井先生
はい、そうですね。
ひとつめはパソコンの下に置くクッション材です(写真①)。
VINICE
地震の際は、パソコンなどがいきなり手前に飛び出してきたりもすると言われていますが、たしかにこの粘着感のあるクッション材は予防になりそうですね!
酒井先生
そうですね。花瓶とかテレビの下にもご使用していただけます。
次にこちらは、箪笥を二段重ねする際に上の物が落ちてこないように止める金具(写真②)と大きな家具の倒れ防止の金具(写真③)です。壁とたんす、又は床とたんすを止めるようになっています。
ただし、長期間ご使用いただくので、はがしたときにフローリングの表面材が傷ついてしまう可能性もあるので、きちんとご了解いただいてからご使用いただいています。
VINICE
大きな家具の場合は模様替えをする頻度とバランスを考えて、どちらを優先させるか考えていただけますものね!ちょっとしたところでもやっておくのとやっておかないのでは、ずいぶん被害が違いますよね。
こういったものはオプションでお勧めしているんですか?
酒井先生
そうです。オプションになります。
やはり家具が既に置いてあるところから改めて耐震対策をするとなると大変な作業になってしまいますが、家具を移動する機会を利用してつけていただければと思っています。
そうお安いものではありませんし、家具などは重いので後から自分で付けようと思ってもなかなかつけられませんからね。
VINICE
なるほど。そうですね。
確かに引越しのときは人数も多いわけですから、いろんなことができますよね!
養生サービス
VINICE
また養生サービスというものもあるそうですが、やはり引越し先の養生という意味ですか?
酒井先生
そうです。やはりお引越し先は新築の家であることも多く、皆さん一番に思われるのが、傷つけないでほしい、汚さないでほしいということなんですよね。
いくら引っ越したらいやでも傷つくと言われえていても、新しい家に対する思い入れは皆様お持ちですので、出来る限りの養生をさせていただくようにしています。
VINICE
なるほど。
酒井先生
また、出る家のほうの養生もさせていただくんですよ。
一概には言えませんが、やはり賃貸のお部屋も多く、出た後にキズが付いていたとなるとお客様のほうにご請求がいく場合もあるんです。
VINICE
なるほど。
酒井先生
そういった配慮から積み地・降ろし地ともに養生をきちんとさせていただいています。
VINICE
引越しという荷物を運ぶサービスの中に、様々な付加価値をつけてらっしゃるのがよくわかりますね!
冷蔵庫の中身
VINICE
最後に引越しを請け負っていて困っちゃった裏話がありましたら、教えていただけますか?
酒井先生
一番は、夏場の冷蔵庫の中身が入っていることですね。
引越しの最中は電源が切れてしましますので腐りやすくなってしまうんですよね。
VINICE
そうですよね。
酒井先生
瓶ものとかが入っていると運んでいる間に中で液がこぼれてしまって、やはり故障の原因にもなってしまいますし、基本的には冷蔵庫の中身は全て出していただいたほうがいいですね。よくご案内するのが、冷凍食品はなるべく引越し前にお買い求めにならないでくださいと言っています。それまでにうまくお食事で食べておいてください、と。
VINICE
食べきってください!って言うんですね(^0^) 。
酒井先生
そうご案内しています。
同じ液体がらみだと、ストーブの灯油の油もそうですね。
きちんと空焚きしてもらわないと危ないんですよ!壊れてしまうこともありますし、運んでいるトラックの中で他のダンボールにしみこんで、荷物が汚れてしまうこともあります。
VINICE
なるほど。他の荷物の中身にも影響がでてきてしまうんですね。
荷造りが出来ない!
酒井先生
それと、荷作りができていないというのも本当に困ってしまいます。
VINICE
そんな機会は意外と多いんですか?
酒井先生
困ったものの中では一番多いですね・・・
VINICE
そうなんですか?
もうそうなってしまったらその場で頑張って荷造りをしながら積んでいくことになってしまうんですよね。
酒井先生
そうなんですけれど、荷造り・荷解きはお客様の方でやっていただくお手軽パックでお申込された方が、結局荷造りは当社で行なうパックをご利用されることになってしまうので、ひと箱いくらという形の追加料金がかかってしまいます。
その引越しのスタッフが、次のスケジュールまで詰まっていることもありますので、本当に困ってしまいます。
VINICE
ほんとにそうですね。
酒井先生
もう本当にできなさそうとわかっているのであれば、らくらくコースをお選びいただいた方がいいと思います。
VINICE
自分のライフスタイルや生活時間帯・スケジュールと相談して、「できなものはできない!」と無理せずにお願いしてしまったほうがいいわけですね。
酒井先生
お客様自身の気も楽になりますからね!
へそくりはきちんと把握!
VINICE
貴重品などはどうすればいいですか?
バックなどに入るものであればいいですけれど・・・。
酒井先生
貴重品とは、有価証券・貴金属類・通帳類のことをいうのですが、いっさい保険扱いができませんので、基本的にはお客様にお持ちいただくということになっています。
VINICE
なるほど。
酒井先生
契約規約にも載せていますしお見積時にご案内などもしています。
でも、一番困ってしまったものが、過去の例で、”へそくり”というものがありました。
VINICE
え~(^0^)
酒井先生
「実はざぶとんの中に隠していたのになくなった、さあどうしてくれるんだ!というお客様が実際以前にいらっしゃいまして。
VINICE
そんなことが実際にあったんですか?
酒井先生
ええ。
その時は、申告もございませんでしたし実際あったかどうかわからないので「保険は適用できません、そういったことはないように」とお話して済んだのですが。
そんな困ったお話もございました。ほんの一例ではありますが・・・。
VINICE
笑い話になってしまいますが、へそくりが無くなった方も悲しいですからね。
へそくりは引越し前には整理しておきましょうなんていう教訓ができてしまいますね!(^0^)
気に入らないことも!
VINICE
あと、新築などの場合は建設会社側も十分注意を払うところではあるのですが、家具が入らないなって言うトラブルはあったりしますか?
酒井先生
よくありますね~
大物家具ですと間口が狭かったり、階段が細かったりして、入らないなんてことはありますね。
VINICE
マンションや戸建てでも2.3階で外からいれることが出来る場合もあるのでしょうが、最近はタワーマンションも増えていますしね。
酒井先生
家具がどうしようも入らなくて、枠をはずしたこともあります。
VINICE
枠を!
酒井先生
アルミサッシの枠ですね。この枠の幅分さえなければ入るのに・・・ということで、はずしてもらったんです。もちろんはずすのは、当社ではないんですが。
VINICE
なるほど。
いったん家具をどこかに保管しておいて、その間に業者さんにお願いして工事をしてもらうということですね。それは、大事になってしまいますね。
そういった場合は、心配だなと思った時点で、ご自分で図ったりしていた方がいいですよね。よくあると言われているのが、廊下の角などで家具が曲がりきらないなんてこともありますよね?
逆に自分ではどうにもできないけど、引越し屋さんは上手に入れてくれるなんていう場合もあるんじゃないかと思うのですが・・・。
いったいどうしたらそんなにきれいにまわれるの?なんて!
上手な掛け声の仕方とか素晴らしい!って思ったりするのですが。
相談は事前にできるんですか?
酒井先生
よくお問い合わせがありますよ。図面を見てこれで入るかどうか見て欲しいって。
VINICE
それはご相談に乗っていただけるんですか?
酒井先生
もちろん、出来るところと出来ないところがあるんですけれど。
以前には、難しい造りのデザイナーズマンションで、全てのお部屋がクランク式に1回.2回と廊下を曲がらないとお部屋に入れないような所に、「ピアノが入るのか、ソファが入るのか」などきかれたりすることもありました。
図面を見てピアノのサイズを小さな模型で作って検討してみたりするのですが、結局人がやることなどで計算上なんとか通りそうだと思っても、養生もさせていただいているし、作業員の手の厚みもあるので、なかなか確実なお返事は無理ですね。
計算上無理なものは無理といえるのですが。
VINICE
やってみなければわかりませんというのもあるんですね。
酒井先生
はい。
VINICE
それでも当日まで心配しているより事前にご相談していたほうがいいんでしょうね?
酒井先生
お引越しの際には、新しくご購入された家具を入れる方も多くいらっしゃいますよね。
VINICE
そうですね、たしかに多いですね。
酒井先生
それが海外の大きなソファとかになってしまうと大変ですね。
これも以前あったお話で、一斉入居のマンションで、引越し業者に頼まずご自分でされていた方がいたんです。
その方が、家具だけが発注した業者から届いていたんですが、「どうにも入らない、どうしよう!」っていいながら家具の業者さんがそのソファを置いて帰ってしまったことがあるんです。
VINICE
あら!
酒井先生
どうしよう!って。
思わず一緒に立ち会ってしまったんですけれどどうしようもなくて、夜までいた挙句エントランスに置いたままで帰っちゃったんですよ!
もう本当に大変ですね。
VINICE
夢ばかり追わずにきちんと確認しなくてはいけませんね!
酒井先生
そうですね。
こちらも最初にそういう状況だということを言っていただかないと、ご新築の場合はさらに事前に引越し業者が確認で見るということができないので、大変ですね。
ご心配な場合はご相談いただいた方が安心ですね!
VINICE
全体的にお引越しというのは、そうしょっちゅうやるものではないので、わからないことはまずはプロに相談したほうがいいですね!
酒井先生
そうですね!もちろんご相談いただければ!
VINICE
繰り返しやっているだけの勘とかコツとかお持ちなんですよね!
その引越しがすんなりいくかどうかで、その後の新居での新しい生活のスタートが気持ちよく始めれられるかがかかっていますものね。
いろいろ楽しいお話をありがとうございました!
女性がひとりでできるお引越し
https://www.vinice.jp/wp/wp-content/uploads/2016/12/h-11.gif
https://www.vinice.jp/lesson/284/