片づけは簡単な作業ではない!
片付けるのが苦手・・・、一度片付けてもすぐにリバウンドしてしまう・・・、このように悩む方は大変多くいます。
片付けができないことで、“私は片付けられない人間なんだ・・・”と悲観的になることはありません。
安価で何でも手に入るようになった今、昔に比べて1世帯あたり所有するモノの量が増えています。
ですので、『片付け』は簡単なことではなく、むしろ難しい作業なのです。
これからご案内する手順に沿って片付けをすれば、リバウンドがしにくくなり、スッキリと暮らすことができるはずです!
では早速、片付かない原因からはじめていきましょう!
片付かないのはなぜ?
部屋が片付かない、モノが収納に納まりきらない最大の理由は・・・
↓
使っていないモノが家の中に多い ことが原因です。
『以前』使っていたけど、『今』は使っていないモノが家の中にありませんか?
モノが増える原因
1.所有欲
誰でも所有欲は持っています。
友人がオシャレな鞄を持っていた!私もほしいな~。無料で配っていたから何となくもらった etc・・・
2.流行にとらわれてしまう
流行モノに弱く、毎年流行モノを買い足してしまう。
3.お得感に弱い
例えば福袋。
1万円の福袋に5万円相当の洋服が入っていてとてもお得!1/5の値段で買えるなんて!
→ 少しずつ知らぬ間にモノが増えていくのです!
昨年、流行りにのって買った洋服を今年着ることができますか?
流行物は次のシーズンになると流行遅れとなり、古ぼけて見えてしまい結局は着ないことがほとんどです。
福袋に入っていた洋服5着、自分の好みに合い、着たいと思う洋服は何着ありましたか?
せいぜい2着、3着あればいいほうです。では、残りの洋服はクローゼットにしまわれ、日の目を見ることはないのです。
モノが増える原因ランキング1~3位を挙げましたが、自分に当てはまるものはありませんか?
続いては、モノが捨てられない原因をみていきましょう。
モノが増えてもその分減らせれば±0ですが、両方苦手!という方は多いのでは?
モノが捨てられない原因
1.迷信を気にしている
ぬいぐるみや人形は顔があるので捨てづらいものです。
一般的な素材のものでしたら可燃ごみで処分できますが、気になるようでしたら、供養してくれる神社に納めてみてはいかがでしょうか。
2.しつけ
小さい頃、親から「モノを大切にしなさい」と育てられたと思います。
しかし、その言葉が=「モノを捨ててはいけない」と誤って捉えてしまっている可能性があります。
「モノを大切にすること」=「捨てない」ではありません。
モノは使ってこそ価値がでるので、むしろ、「モノを使わないこと」=「モノを大切にしていない」となります。
3.壊れていない
5年くらい使ったパソコン。起動が遅くなったからそろそろ新しいパソコンを買おう!と購入しました。
新しいものが来たタイミングで古いパソコンを処分すればいいものの、壊れたわけではない、まだ使えるという理由で処分せず、とりあえずとっておくことがあるのでは。
4.欠陥がない
食器のカップ&ソーサーの場合、カップは洗っているときに割れてしまいました。
ソーサーのみ残り、ソーサーは欠けたりひびが入ったわけではないので、そのままとっておいているケースも・・・。
5.しがらみ
人からいただいたモノや、結婚式の引き出物でいただいた食器など。
でも自分の好みではなく箱から出すこともなく吊戸棚の一番上に眠ったままということも。
6.高価なもの
使おうが、使うまいが、サイズが変わろうが、流行遅れだろうが、「高い」とインプットされていると捨てづらいものです。
10年前に高いお金を費やし買ったコート、かれこれ5年以上着ていないけれど、高かったから何となく処分できずにいる・・・。
捨てられない原因はいくつもありますが、最後に紹介した「高価なもの」が一番捨てられてない原因と言われています。
私たちはモノが増えてしまう環境で日々生活を送っています。
意識してモノを減らさないと家の中はどんどんモノが増えてしまう一方です。
片付けることのメリット
では、片付けることのメリットはどんなことがあるのでしょうか?
1.時間的な効果
探しモノをする時間は無駄な時間です。
1日5分 モノを探す。→毎日探しモノをすると考えると5分×365日=1825分=30時間探しモノに24時間以上振り回される生活は疲れます。
その時間を趣味の時間、友人との会食の時間に費やしたほうが有意義です。
2.経済的な効果
どこに何があるか分からなく、求めるモノがすぐに見つからなければ買い足します。
しっかり管理できていて、どこに何があるかわかっていれば、買い足すことがなくなるため、無駄遣いがなくなります。
3.精神的な効果
朝起きて・・・外出先から帰って・・・片付いたキレイな部屋で過ごすのは気持ちが良いものです。気持ちも自然と前向きになれます。
片付けを成功させる秘訣
最後に、片付けを成功させる秘訣です!この秘訣を抑えておくことが片づけ上手になるポイントでもあります。
1.理想とする部屋をイメージしましょう
より具体的にイメージするが大切!
雑誌の切り抜きを見えるところに貼っておくと、モチベーションアップにもつながります。
具体的なイメージがなければ、
「モデルルームみたいなステキなインテリアに囲まれスッキリとした部屋で暮らしたい。」、
「物の出し入れがしやすく、ほしいものがサッと取り出せる家にしたい。」、
「友人を気軽に呼べる家にしたい」、
このような理想でもOKです。
2.スケジュール・時間を決めて作業しましょう
丸々1日使って一気に整理するのは難しいので、スケジュールをたて1週間で終わらせるようにしましょう。
または、2日おきに整理を行い、2週間で終わらせるなどと目標を決めて行いましょう。
スケジュールのもと、作業に入る前に片付けに費やす時間を決めておくことも大切です。
今日は2時間やろう!3時間やろう!と、時間を気にしながら作業することでスピードアップになります。
Step1では、なぜ片付かないのか?そして、モノが増える原因・減らない原因についてご紹介いたしました。
是非、ご自宅を見返してみて、使っていないモノがないか確認してみてください。
次回は、具体的な片付けの手順をご紹介いたします。
Step2 基礎編 いるもの・いらないものに分ける
Step1で片付かない原因がわかったところで、続いて片付けの手順をみていきましょう。
片付けは、収納方法が一番大切と思いがちですが、実は、「いるもの」「いらないもの」に分ける、このStepが一番大切です。
モノをいかにスリム化させるかが片付けを成功させるポイントです。
片付けの手順
手順1 : 物の量を把握し、「いるもの」「いらないもの」に分類
手順2: 使いやすい場所に収納
まず、片付けのルールとして、必ず上記の手順1から順を追って行うことが大切です。
手順を踏まずに目の前にあるモノを収納したところですぐにリバウンドしてしまいます。
今回のStep2では、手順1について詳しくご紹介します。
モノの量を把握する
まずは、自分がどれだけの量持っているか知ることからです!
そのためには、アイテムごと収納スペースから全てのモノを出しましょう!
自分が持っている物の量にきっと驚くことでしょう。
- 洋服の場合、寝室のクローゼットに入っている洋服を寝室の床、またはベッドの上などの広いスペースに全て広げます。
洋服がクローゼットに入りきらなくて、他の部屋にも収納しているようでしたら、家中の同じアイテムをまず一箇所に集めます!
- 片付けをするアイテムの順番は、片付けのハードルが低いものから高い順になっています。
1の洋服・靴・鞄からまずは取り掛かりましょう。
思い出の品は一番片付けのハードルが高く、最初に取り掛かかるとなかなか進まず挫折してしまいがちですので気をつけましょう。
「いる」・「いらない」に分ける
ひとつひとつ手に取り、洋服なら着たいか?モノならないと困るか?で判断しましょう。
◆「いらない」のキーワード◆
→ 「使っていない!!」
洋服なら、サイズが合わない、痛んでいる、似合わない etc・・・
モノなら、壊れている、ペアがもういない(カップ&ソーサーのように)、使用期限が過ぎている etc・・・
ただし、1年に1度でも使う予定があるモノはとっておきましょう!
「いる」、「いらない」に分けるとき、“とりあえずとっておこう”、や、“いつか使うかも”はNGです。
いつかは来ません!!
判断に迷ったら「着てみる」、「使ってみる」
「いる」・「いらない」に分けていても、どちらにも分類しにくく「迷うモノ」もでてきます。
それが、未使用のものならばまずは洋服なら着てみる、モノなら使ってみましょう。
着てみて、使ってみて始めて自分に似合うか、使い勝手が良いかがわかるものです。
それでも迷ったら・・・ 「迷うボックス」を作る
ダンボールに「迷うもの」だけを入れ、大きく期限を書くこと!
期限は、半年後でも1年後でもOK。自分が次回チェックする日を書き、期限が来たら 再度判断してみましょう。
ダンボールをクローゼットの奥にしまうと存在を忘れてしまいがちなので、クローゼットの扉を開けたら見ることろに置いておくこともポイントです。
★注意!! “とりあえずとっておこう”はNG。
家族のモノ
ご自分のモノが片付くと、家族のモノが気になるものです。
でも、家族のモノを勝手に処分してはいけません!本人に片付けをしてもらいましょう。
<ご主人のパターン>
片付けをしてくれるご主人ならいいのですが、片付けに対して腰が重い場合・・・
奥様が「いるもの」・「いらないもの」を判断しましょう。
「いるもの」は元のクローゼットに戻し、「いらないモノ」はダンボールにまとめて、ご主人に処分していいかを確認しましょう。
処分されては困るモノもあるので、奥様がここまですれば、ご主人も判断をしてくれるはずです。
<お子様のパターン>
どんどん増える子どものおもちゃや作品。特に作品は全てとっておきたいと思うのが親心。
しかし、収納には限りがありますし、おもちゃや作品ばかりで収納がいっぱいになり、よく使う洋服、小物が取り出しにくくなっては意味がありません。
ですので、特に作品は「箱に入る分だけ!」と決めましょう。
本人が判断できる年齢でしたら、いるかいらないかの判断をしてもらいましょう。
まだお子様が小さい場合は、本人に確認しながら親が判断してOK。
また、作品は、処分する前に写真に残しておくのが良いでしょう。
尚、片付けは必要なものを選びだす作業ですので、小さい頃から判断力が養われ、お子様にとってもいい影響となります。
いらないモノは・・・再利用 or 処分
手順通りに「いる」・「いらない」に分類し、「いらない」モノは再利用しましょう。
≪再利用方法≫
- 修理する
- リユースする(バザー・フリマ・ネットオークション・リサイクルショップ)
- 人にあげる
再利用できないモノは、処分しましょう。
今は処分するにもお金がかかる時代です。自分が使わないなら他の人に使ってもらったほうが断然いいです。
モノも喜びますし、モノは使ってこそ価値がでるものです。
Step2では、モノの選び方についてお伝えしました。
まずは、モノと向き合い、「いる」「いらない」を判断して、必要なモノだけを家の中に残してスリム化させてみてください!
次回は、収納方法についてお教えします。
Step3 基礎編 使いやすく収納
Step2で自分がどれだけモノを所有しているかを把握し、「いる」・「いらない」に分類することにより自分が使うモノのみが厳選され、モノがスリム化されました。続いては、選んだ必要なモノを収納します!!
モノの量が少なくなり収納スペースに収まるからと、どんどん収納してしまいがちですが、ルールに沿って収納することが大切です。
使いやすい収納を目指して、作業していきましょう!
では早速、収納のポイントをご紹介します。
収納のポイント
Point1.収納場所をイメージする
モノを収納する前にどこに何を収納するかイメージを描きましょう。
頭でイメージを描いてもOK!広い面積を収納する場合は、図に描くとわかりやすいです。
事前にイメージを描くことで、収納している途中に
“やっぱり入りきらなかった・・・、一度しまったものを取り出してやり直し・・・”
といった二度手間を省くことができます。
Point2.全てのものに戻す場所を決めること
モノに住所を決め、迷子がないようにしましょう!
収納する場所があいまいなモノがあると、とりあえず置いておこう・・・となり、片付かなくなります。
収納のルール
下記のルールに従って収納するだけで、使い勝手がずいぶん良くなりますよ。
Rule1.使う場所に収納する・・・適材適所に収納
皆さんもすでにできていると思いますが、ヘアケアグッズは洗面所、キッチンで使うモノはキッチン、
家族みんなで使う文房具や爪きりはリビング etc・・・
よく使う場所に収納するようにしましょう。
Rule2.使う頻度に合せて収納する
使用頻度が高いものはゴールデンゾーンへ収納。
ゴールデンゾーンとは、立ったときに目線から腰の高さをゴールデンゾーンと呼びます。
その次に使用頻度が高いものや重たいものは下へ、使用頻度が少なく、軽いものは上に収納しましょう。
Rule3.導線を考えて収納する
家の中でどのように動くかを考えてモノを配置すると、無駄な動きをせずにスムーズにモノの出し入れができます。
例えば、キッチンのシンクの下にはザルやボール、コンロの下には鍋やフライパン、調味料を収納しましょう。
Rule4.一緒に使うモノはセットで収納する
電話機のそばにはペンとメモ、デジカメと一緒に使うSDカードや充電コードは
ボックスにひとまとめにしておきます。
使うときにボックスごと取り出せば、一緒に使うモノもサッと出すことができます。
Rule5.それぞれの適正量を決める
収納スペースには、シャンプー、リンス、洗剤など様々なストック用品をしまうことがありますが、
つい、ストックで収納がいっぱいになってしまったことはありませんか?
他のものが収納できなくて困るようでは、容量オーバーです。
理想は、収納スペースに対して80%!
例えば、クローゼットから洋服を取り出すとき、隣の服の袖が一緒にくっついてきた経験がありませんか?
100%超えると取り出しにくく、さらにしまいにくくなってしまうものです。出し入れしにくくならないように80%を守りましょう。
Rule6.ラベルを貼って分かりやすくする
家族だれもが、どこに何があるかわかるように、ラベルを貼りましょう。
ラベルを貼ることで、家族からモノの場所を聞かれることもなくなりますし、使ったときは元の場所に戻してくれるので、ママの負担は減って楽になりますよ!
そして、ママが外出中でも家族が困らずに済みます。
Rule7.収納スペースを探しだす
収納スペースを増やすことはできませんが、壁面やすき間などデッドスペースを探して上手に利用すれば、収納量がUPします!
実は、壁面や扉の裏側を使うことがポイントです。
Life Column「すぐできる収納術」に掲載していますので、是非ご覧ください。
先ほどよく使うものは、ゴールデンゾーンに収納しましょう、とご紹介しましたが、
逆にそのゴールデンゾーンが危険ゾーンにもなるので注意が必要です。
玄関の下足箱や対面キッチンのカウンターなど、腰よりも少し高い位置の天板やカウンターは
モノが置きやすいために、様々なモノを置きがちです。
ですので、モノを置かないように写真立てや観葉植物などを置くことをオススメします。
使用頻度別に収納位置を決めますが、使用頻度が低いものはさておき、使用頻度が高いものの使い勝手を一番に考えましょう。
取り出しやすいか、しまいやすいか、をよく考え収納していきましょう。
収納には、様々なルールがあることをご理解いただけましたでしょうか。
特に、使用頻度と導線を考慮して収納するだけでも、使いやすい収納に変わります。是非、試してみてください。
次回は、モニターのお宅での収納提案をご紹介します。
Step4 実践編 モニター宅の収納提案Vol.1
賃貸マンションから、新築マンションに引っ越すことが決まったKさん。
新居で快適に生活できるよう、収納提案をしてほしいとヴィニーチェクラブに依頼がありました。
Step4以降は、ヴィニーチェクラブが実際に収納提案した様子をお届けします。
<Family Date>
ご主人:会社員36歳
奥 様:会社員36歳
長 女:2歳
奥様はフルタイムで働く共働き子育てファミリー。
賃貸マンションに6年間暮らし、手狭になってきたため3LDK、78㎡の新築のマンションに引っ越すことを決めました。
新居での理想の暮らし
現在の賃貸マンションでの不満な部分と、新しいマンションに期待する理想の暮らしについて伺いました。
ヴィニーチェ: |
今の自宅で、収納について何か不満はありますか? |
Kさん奥様: |
収納がほとんどなく、主な収納は1間幅の押入れのみです。
衣類は押入れ内の衣装ケースと、ハンガー掛けに掛けて何とかしのいでいました。
押入れの中は衣類や他のモノでいっぱいのため、来客用布団がしまえず、また他にも 収まらないモノが多くあったため、使っていない1部屋を物置部屋として使っていました。 |
ヴィニーチェ: |
収まりきらないモノのために部屋を収納部屋として潰していたのですね。
新居で、気に入っている収納部分はありますか? |
Kさん奥様: |
一番は廊下にある納戸です。大きなモノを収納できるので、今まで収納しきれなかった物をスッキリ収納したいです。
他には、寝室のクローゼットや買い置きした食品を収納できるキッチンの物入れ、洗面室の物入れ、ベビーカーも収納できる下足入れ、玄関外のトランクルームも気に入っています。 |
ヴィニーチェ: |
各部屋の収納が充実していますね。
逆に、新居での収納に対する不安や不満はありますか? |
Kさん奥様: |
今の賃貸では1部屋を物入れとして使っていたため、現在の手持ちの荷物が入りきるか不安です。
間口が1間しかありませんでしたが、それなりに押入れはたくさんのモノが収納できたので・・・。
今度は靴、洋服、来客用布団、子供が成長して必要となるモノが入りきるのかな、ウォーターサーバーや買い置き食材、ティッシュなどのストックが入りきるのかな、と心配しています。 |
|
ヴィニーチェ: |
確かに、押し入れの収納量は大きいですね。
最近の新築マンションでは、和室がない間取りが多く、来客用布団の収納に困っている方が多くいらっしゃいます。
使う機会が少なければ、いっその事処分してしまい、必要なときにレンタルという手段もあります。
でも、レンタルに抵抗があったり、どうしても必要な場合は、上手に収納することが必要になってきますね。
(来客用布団の収納については、Step5で詳しくお伝えします。)
続いてご主人と奥様のそれぞれのモノの持ち方について教えください。 |
Kさん奥様: |
主人も私もお互いにモノが増えやすいタイプかと思います。
主人は片付けて収納してくれますが、詰め込みすぎてしまうので、あとで出しにくかったり、中には出せないこともあります。
私はなかなか捨てられないタイプですね。 |
|
ヴィニーチェ: |
では、理想の収納イメージはありますか? |
Kさん: |
用途別に整理されていて、家族みんながどこに何があるかわかりやすく、見た目はスッキリさせたいです! また、共働きなので、時短できるように動線に沿った収納が理想です。
そして、私は身長が148cmと低いので、良く使うものは取り出しやすいところに置きたいのですが、2歳の長女のイタズラは阻止をしたいのですね。 |
ヴィニーチェ: |
ありがとうございました。 |
Kさんは、賃貸のときよりも広い部屋に引っ越すこととなりましたが、収納量が多かった押入れが新居にはないことを一番心配していました。
また、新居では、将来もう1人お子さんが産まれても部屋が確保できるように、3LDKの間取りを選び、全ての部屋をそれぞれの部屋として使える状態にしたいと考えていました。
収納すべきモノは、納戸やクローゼット、物入れに全て納まることを希望していました。
収納の形状について検討
今回、ヴィニーチェクラブは納戸に絞って収納提案をすることとなりました。
早速、Kさんに納戸に収納したいモノをピックアップしてもらいました。
<納戸に収納したいモノ> |
|
・来客用布団×2セット |
・アイロン |
・スーツケース×2個 |
・掃除機 |
・雛人形の台 |
・掃除グッズ |
・ストーブ |
・工具関係 |
・扇風機 |
・薬 |
・布団乾燥機 |
・防災グッズ |
・カセットコンロ |
・かばん |
・ホットプレート |
・細々としたもの |
・卓上IHヒーター |
etc・・・ |
また、納戸は天井が高い空間なので、空間の上部をうまく使うこともポイントになります。そのためには、棚を置くか、固定棚等を設置する必要があります。
どのようなレイアウトで棚を設置するのがいいのか、収納するもののサイズを考えながら検討していきます。
まず、納戸のスペースを右手と正面の2つに分けました。
納戸入って右手に棚を設置して、来客用布団やスーツケース、ストーブなどの大物を収納します。
正面にはスチールシェルフを置き、細々したモノを収納するよう提案しました。
右手の棚の形状については、造作棚と置き家具のスチールシェルフの2パターンを提案しました。
造作棚は棚板の位置を自由に変えられるように、左右の壁にガチャレールを取り付けます。ビスで留めるために下地が必要になりますが、壁の下地がどこにあるのか分からないのが難点です。この解決方法としては、壁の内側に下地板を貼ってから取り付ける必要があります。
そして、スチールシェルフは、固定ではなく置き型の家具で提案しました。
部屋の壁に穴を空けたくない場合にはお勧めです。
これらをKさんに説明をしました。
<造作棚>
壁の内側に下地板を貼り、
ガチャレールを設置。
■メリット
・棚板の高さを自由に変える
ことが可能。
・スペースに合ったサイズで
設置可能。
■デメリット
・下地の工事を伴う
|
|
<スチールシェルフ>
組み立てた置き家具を
設置。
■メリット
・安価である
■デメリット
・ある程度棚板の高さは
調整可能だが、規格品
のため、幅、奥行き、
高さの制限がある。
|
|
収納の形状の決定
結果、入って右手の空間は、将来収納するモノが変わってもいいよう、棚板の高さを変えられる造作棚に決まり、正面はスチールシェルフを配置することになりました。
さらに、正面には、かばんを引っ掛けられるよう、左の壁面から正面にかけてフックを設置することになりました。
今回のStepでは、現在の不満や新居での理想や心配事を伺いました。
また収納の形状を検討し決まりましたので、次回からは実際に収納作業をお届けします。
Step5 実践編 モニター宅の収納提案Vol.2
Step4で、収納棚と家具、フックの設置が決まり、設置工事が完了しました。
早速引っ越しをして、Kさんは納戸に収納したいモノを自分で納めていました。
収納した納戸を見てみると・・・
“取りあえず詰め込んだ”というのが伺えます。
そこで、今回は、基礎編をふまえて実践していきます。実際に収納しているモノを取り出し、「いる」「いらない」に分類し、「いる」モノを使いやすく収納しなおしていきます。
片付けの手順
<Step1 納戸に収納されているモノを全てだす>
まずは、納戸に収納されているモノを全て別の部屋に移しました。
一番の大物である来客用布団は3つ折になって、将来子供部屋となる部屋に置かれていました。
そこで、筒状の布団収納ケースに敷布団をクルクルまるめてコンパクトにしました。
専用の布団収納ケースは、マジックテープがついた内袋カバーで一度包み、それをファスナーがついた外カバーに入れるので、小さくしやすく入れやすいです。
本来は掛布団用のケースですが、敷布団の収納として使おうとしたところ、まだ余裕があったので、掛け布団も敷き布団と一緒にまるめて入れました。
敷布団と掛け布団はボリュームがあるので2人がかりでケースに入れましたが、来客用布団は使用頻度が低いとのことですし、布団がまとまっていたほうが使うときにも使いやすいので、1つにまとめました。
<Step2 いる・いらないに分類>
別の部屋に移動させた荷物をひとつひとつ手に取り、Kさんと一緒に「いる」「いらない」に分類しました。
引っ越し直後ということもあり、「いらない」モノは少なかったですが、それでも使っていなく、この先使う予定がないモノがありました。
<Step3 使いやすく収納する>
残すモノが決まったところで、続いては使いやすく収納していきます。
まずは、入って右手の造作棚の部分から収納していきます。
使用頻度の低い来客用布団は、少し取り出しにくくても構わないので上段に収納。
最下部には、大きいモノと重たいモノの雛人形の台とスーツケース2つ、ストーブを納めました。
中央の段には、アイロンや薬箱などの使用頻度が高いモノと、ホットプレートや卓上IHヒーターなどを収納しました。
尚、Kさんはホットプレートや卓上IHヒーターの使う機会が少ないとのことなので、キッチンには収納せずに、納戸に収納することにしました。
入った正面のスペースは奥行きがないため、また、フックをL字に取り付けているため、奥行き30cmと浅めで背の低いスチールシェルフを設置しました。
また、造作棚からスーツケースや布団を取り出しやすいように、足にキャスターを取り付けました。
スチールシェルフには、最下部に重たい防災グッズと布団乾燥機を、中段には掃除グッズやガムテープ、工具類を、最上段には文房具や爪きり、細々したもの、長女の持ち物に名前をつけるシールなどを置きました。
そして上部のフックにはかばんをかけ、掃除機を置いて完了!!
今回は、Step1~3の基礎編でご紹介したステップの通り、収納からモノを全てだし、いるモノのみ選び出して、使いやすく収納することの実践をご紹介しました。 次回で最終回を迎えますが、Step6では納戸のAfter画像をご紹介しますので、お楽しみに!
Step6実践編 モニター宅の収納完成!
最終回となる今回は、完成した納戸をご紹介します。
収納するにあたり、使用頻度が高いモノは取り出しやすく、しまいやすいことを一番に考え、収納していきました。
早速、細かくどこに何を収納したか詳しくみていきましょう。
これで納戸の収納は完成です。
Kさんの奥様に感想を聞いたところ、「背が低い私でもモノが取り出しやすくなりました!!」とおっしゃっていただけました。
さらに分かりやすい収納にするには、造作の棚板や、スチールシェルフのプラスチックのボックスにラベリングすると、家族全員が分かりやすい収納になりますね。
6回に渡ってお伝えしました、「~暮らしも気分もこれでスッキリ~誰でも簡単!整理・収納術」はいかがでしたでしょうか?
片付けは、ご紹介したように手順をしっかり踏むことで、リバウンドしにくくなります。
「いる」「いらない」に分類して一度片付けてしまえば、少し部屋が散らかっても元の状態にすることはそんなに大変な作業ではありません。
また、収納については、一度モノを配置しても、使い勝手が悪い場合もあるので、その都度見直すことで“ちょっと取り出しにくいな・・・”と思うプチストレスも減ります。
是非、一度モノと向き合い、好きなモノ、必要なモノだけに囲まれて過ごせるように片付けにチャレンジしてみてください。
暮らしも気分もこれでスッキリ 誰でも簡単!整理・収納術
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