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夏のベランダガーデニング

太陽の光を浴びて植物が鮮やかに輝く時期となりました。我が家のベランダにも、取り入れたいですよね。
さて、この時期にはどのような点に気を付けたら良いのでしょうか?
ガーデニング教室の講師でもいらっしゃる兼松先生にポイントを教えていただきました。

■Lesson1 「夏のガーデニングはやさしく」

■Lesson1 「夏のガーデニングはやさしく」

講師:兼松 芳昭氏(有限会社インテリア プランツ)
【プロフィール】
東京農業大学農学科卒業
都内大手生花店に入社、社内研修の講師を務める。
現在は、インテリアプランツに勤務。ガーデニング教室の講師を勤める。
・英国王立園芸協会会員
・同協会コンテナガーデニングマスター認定

有限会社インテリアプランツ
所在地:千葉県市川市国府台3-4-16
事業内容:観葉植物リース及び販売・ガーデン設計・施工・ ガーデンメンテナンス
植物・フェイクプランツによるディスプレイ・・ ガーデニングスクール主催・講師派遣
電話・FAX:047-371-4556
東京営業所:東京都足立区鹿浜6-36-4
電話・FAX:03-3854-0453

◆夏は守りの季節

pct2
VINICE
今回は「夏のベランダガーデニング」について色々教えていただこうと思います。
兼松先生、宜しくお願い致します。


pct1
兼松先生
はい宜しくお願いします。


pct2
VINICE
早速ですが、夏休みなどでちょっと時間に余裕ができ、草花の手入れを・・・
などを考えている方も多いと思うのですが、どのような点に気をつければよいですか?


pct1
兼松先生
はい、夏の時期はガーデニングにとっては守りの季節となります。暑い夏は植物も夏バテ状態です。プロも樹木の剪定は軽いものにして、植え替えも極力控えて植物に与えるダメージを少なくします。ハイビスカスとか夏が好きな熱帯性の樹木やお花でも、最近の東京は熱いですから、日中の気温が35度を超えたりすると、弱ってしまいます。
夏というのは植物の植え込みや植え替えをするには、難しい季節ですね。


pct2
VINICE
そうですか。夏はガーデニングをするには難しい時期なんですね。
逆に植物を植え込むのにふさわしい時期はいつなんですか?


pct1
兼松先生
そうですね、一般的な植物の植え替えに良い時期は、春(3月のお彼岸過ぎ~5月/中旬)と
秋(9月のお彼岸過ぎ~10月/中旬)です。観葉植物のように寒さに弱い植物は5月中旬から6月と9月頃がよいと思います。ベストは植物が成長をはじめる少し前です。種類によって違いはありますが、植物が成長を始めるということはある程度植物が怪我(根が痛んでいる、葉が少ない)をしていても、その時期なら十分回復できる可能性が高いのです。
植え込みや植え替えは少なからず根にダメージを与えてしまいますから、回復しづらい真冬や真夏に行うと、回復しきれないケースがあります。img5例えば、クリスマスローズは、暑い夏は苦手なので休眠していて、涼しくなる9月下旬頃から元気になり、2月くらいから花を付け始めます。したがって、元気になる9月下旬頃に植え替えをしたほうがダメージは少なく回復もしやすいのでベストですね。roseクリスマスローズ
キンポウゲ科の常緑多年草。写真はオリエンタリスという一般的な品種です。改良が進んでいて、花色が豊富です。八重咲きもあります。


pct2
VINICE
真夏に行うと、枯れてしまうということですか?あー、かわいそう・・・。


pct1
兼松先生
例外もあって、真冬に植え替えをしないといけないものもあります。
落葉樹などがそうですね。落葉し、根が葉に水分を大量に供給しなくてすむ休眠中なら、多
少根が傷んでも木は枯れません。バラなどは冬に植え替えをします。


pct2
VINICE
なるほど。植物の成長時期は、それぞれ違いますものね?


pct1
兼松先生
植物の植え替えの基本というのは、その植物のライフサイクルでダメージが回復しやすい時期に行うことですね。例外はありますがとりあえず春と秋ならば大体は大丈夫でしょう。

それともうひとつは、園芸店などで一番商品の花が豊富にある時期もその頃(春と秋)なので、
この時期に植物を選んでいただくといいと思います。もっとも真夏や真冬でないと売り場に並ばない植物もありますが。

植物を夏バテにさせない為には・・・。

pct2
VINICE
今までのお話を伺うと、夏にガーデニングを行うというのはやはり無理なのでしょうか。


pct1
兼松先生
ちょっと辛いですが、植物にダメージを与えないよう上手に行えば出来ますよ。
ただシーズンの春・秋と同じようにはやはり出来ませんので以下の点を注意してみてください。
   ・ 植物を植える場合は根が傷めないように、根鉢をあまり崩さない
   ・ 植え込んだ後の植物はダメージを受けているので養生をする


pct2
VINICE
「養生する」とは、具体的にどんな事をすればよいですか?


pct1
兼松先生
夏の場合、なにせ陽射しが強く暑いですから、植え込みをしてから1週間から10日間くらいは、強い日差しを避けてあげてください。わかりやすく言えば、洗濯物がよく乾くような、風が吹いてよく日が当たるようなところには植物を置かないでください。
根が傷んだ状態で、よく日が当たるところや風が通るところに置くと、葉の表面から水分が蒸発しても根から水分を補給することができずに葉が落ちたり、萎れたりします。最悪の場合は枯れてしまうこともあります。したがって、植え替えをしたら養生をしてあげてください。
やむなく夏に庭木を植える場合があります。そのときは、葉を取ったり、枝を落としたりして蒸発するところを少なくしてあげたりします。


pct2
VINICE
植物は、サンサンと照らす日光を浴びたほうがよいと思っていたのですが、実際は違うのですね。では、室内に避難させてあげればよいのですか?


pct1
兼松先生
今度は、「日照をとるか」逆に「暑さ寒さをしのぐか」という話しになります。
観葉植物といわれている植物をのぞいて、お部屋の中に長く置くと日照の不足になり植物事態が軟弱になってしまいます。あるいは、風通しも悪く、土の水が乾きづらく今度は根が傷んでしまい根腐れしやすくなります。ですから、夏は、出来ればお部屋でないところで養生されることをおすすめします。もちろんエアコンの室外機からの風が当たるところは避けてください。


pct2
VINICE
お部屋でないところ???


pct1
兼松先生

img2

ベランダでも、直射日光が当たらない所とかありませんか?
できれば室外で養生してあげてください。
「よしず」で日よけを作ってあげるというのも、植物のためにはよいですね。これはリビングを涼しくするのにもよいですし、植え替え等の養生以外でも、夏の暑さから守るのにはよいと思います。


pct2
VINICE
「よしず」?


pct1
兼松先生
海の家とかにある「簾(すだれ)の大きいやつ」ですよ。


pct2
VINICE
ベランダ用簾(すだれ)として売っていますね。夏になると日よけで使っているお宅がありますよね。


pct1
兼松先生
はい、そうですね。あとは、寒冷紗(かんれいしゃ)というのもあります。
温室とかによく貼ってある黒や銀色の日よけシートです。遮光率が50%とか60%とか表記されて売られています。そういったものを使っていただくのが軽いし、濡れても丈夫ですし、一番確実なのですが・・・。どちらかというと栽培の機能優先なので、どうしても見栄えはイマイチですね。


pct2
VINICE
そうですね。ベランダガーデニングですから、インテリアのひとつとして見栄えも重視しないと
いけませんよね。


pct1
兼松先生
よしずなどを上手に使われたほうがよいですね。リビングやお部屋の温度を下げる効果もありますし、植え替え後の養生以外でも西日から植物を守る場合もいいですよ。


pct2
VINICE
この暑い時期にあえて植え替えなどをする場合は、植物には細心の注意が必要なんですね。


pct1
兼松先生
そうです。暑さ対策をしてあげてください。

植物を購入するポイント

pct2
VINICE
では、お店で選ぶ時ですが、同じお花とかがケースに入ってズラーっと並んでいますよね。どのお花を選ぶべきか、ポイントを教えていただけますか?


pct1
兼松先生
同じケースの中の植物はほぼ同じ品質です。しかし、特に夏場は入荷してから何日か経っている場合は状態が変わってきます。ケースにぎっしりお花が詰まった状態で入荷しますから、ケースの中の方は風通しが悪く、蒸れてしまって傷んでくることがあります。


pct2
VINICE
そうなんですか。


pct1
兼松先生
ですから、良心的なお店や人手があるお店だと、苗と苗の間隔をあけたりして風を通すようにしています。


pct2
VINICE
では、売り場に、ちゃんと専門の人がついているほうが間違いないということですか。


pct1
兼松先生
そうです。誰かが常駐していて常に手を動かしてお手入れしているようなお店のほうが品質がよい可能性が高いですね。


pct2
VINICE
女性の方とかで2,3人でお花屋さんの専門店をやっているところとかはどうですか。


pct1
兼松先生
小さくても良心的な方ががんばっているお店だったら問題ないと思います。


pct2
VINICE
逆に大型のホームセンターなどには、ガーデニングコーナーがあるケースが多いのですがいかがですか。


pct1
兼松先生
ええ、品揃えも豊富ですし、相談できる人がいる事が多いのでよいと思います。できれば空いている平日に行くと相談にのってもらいやすいのでよいですね。


pct2
VINICE
では、お店の方にお話を聞いて、植物を選ぶというのもよいですね。


pct1
兼松先生
植物によって好む環境が違うし、栽培が難しいものもあります。最初は小さくても、ベランダでは大きくなりすぎて大変になってしまうものもあります。詳しい人が売り場にいればいろいろと相談できるので安心ですね。
お店は何箇所か見て廻ってみて、その中で自分の気に入ったお店を選ぶのがよいでしょう。近いのも便利でよいのですが、何店か廻って見られることをすすめます。

購入した後は・・・。

pct2
VINICE
これは夏とは関係なしで、いろんな種類を買ってくるとそれぞれに生産地の違う土がついているわけですが、そのときはあらためて自分が作った土に植えたほうがよいのですか?


pct1
兼松先生
培養土というのは、生産者が栽培しやすい土で作っているはずです。あるいは培養土に育て方を合わせています。私たちが植物を育てる際に、最初に植わっていた培養土が私たちの育て方にあっているかといえばそうでないことも多いでしょう。ですから新しい環境に合った新しい培養土に早く植え替えてあげてください。そしてなじませてあげることが大事です。そのためには、苗の土を落とすことが必要ですが、根が切れたりしますから、植物が傷みます。それをダメージを受けやすい夏にやってはいけないんですね。


pct2
VINICE
あー、なるほど。


pct1
兼松先生
夏に買った場合はとりあえず、一回り大きい鉢に植え替えておいて、その植物の植え替えに適した時期にもう一回ちゃんと植え替えをしてあげるのが良いでしょう。img4


pct2
VINICE
大きい鉢に植え替える場合は、根っこについている土のまわりに新しい土を入れればいいんですよね。


pct1
兼松先生
そのときに、もしも移し変えるときに土がボロっと落ちても、根がついていないところは、ボロッと落ちますから気にしなくていいです。ただし無理に土を落として根を切ったりしないよう、そうっと植え替えてあげましょう。その後は、養生をしてあげます。


pct2
VINICE
しばらくは直射日光をあてないように、養生をしていたわってあげればいいんですよね。


pct1
兼松先生
そうですね。


pct2
VINICE
夏は、私たちも人間も誰かにいたわってもらいたいですね(笑)

夏のベランダガーデニング
https://www.vinice.jp/wp/wp-content/uploads/2005/08/garden.jpg

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