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〜梅雨のじめじめ季節に〜 カビ対策をして快適に暮らそう

〜梅雨のじめじめ季節に〜 カビ対策をして快適に暮らそう

日本は、湿気が多い国と言われていますが、特に6月~7月の梅雨の時期は、湿気によって発生するカビに悩まされる時期です。
そこで、私たちの暮らしに身近なカビの特性や、カビの発生を防ぐ方法について教えていただきました。
これで大変な思いをしながらのカビ取りが少しは楽になるのでは?!

■Lesson1 カビを知ろう

講師:原田 廣行 氏

株式会社イー・ワークス

家の中のカビや汚れを防ぐ為の対策を日々アドバイスしています。今までに2000件超の防カビ対策をした経験をお持ちで、微生物(カビ)の与える影響について、正しい知識を広めようと日々活動されています。

㈱イー・ワークスHP → http://www.film-eworks.com/

vinice
関東ではもうすぐ梅雨に入り、ジメジメする季節になります。この時期は、部屋に湿気がこもり、カビが生えやすくなります。そこで、防カビ・防汚コーディング施工をされている原田さんにお話をお伺いして、これからの季節、快適に過ごせるカビ対策を教えていただきます。さて、まずはカビの基本から教えてください。


原田氏
カビは微生物の一種です。微生物には、①ウイルス ②細菌 ③放線菌 ④真菌 ⑤藻類 の5つの種類があります。カビは④の真菌にあたります。 それぞれについてご説明しますと、まず①ウイルスとは、生物に寄生して、生きた細胞のみで増殖します。


vinice
インフルエンザなどもこれにあたるのですね?


原田氏
そうです。ウイルスは人体の中で増えていく微生物です。ですから、ウイルスに触れた手で目をこすったり、口に触れて体内に入ると増殖するのです。 

そして、②細菌は、バクテリアと呼ばれ、動物の死骸や枯葉、生ごみなどを腐敗・分解させて土壌を肥沃にする働きがあるものもあります。これはリサイクルにも役立っています。
③放線菌は、カビと細菌の中間に位置し、牛・馬・豚などの家畜の伝染病の原因になります。
カビの④真菌は、糸状菌とも言われ、有機物を栄養源にして糸状の細胞(菌糸)で枝分かれしながら成長します。その先端に胞子を作り空気の流れを利用し増殖します。付着した胞子から菌糸が発生し増殖を繰り返します。カビは、表面だけ殺してもカビ菌糸が生きていれば完全に死ぬことはないのです。実はキノコはこの菌糸が集中して、笠状の子実体を作っているものなのです。真菌の中には酵母の様に、酒の醸造やパンの製造に欠かすことができない微生物もいます。


vinice
微生物にはいろんな種類があり、そのような分類を理解していませんでした。放線菌は、家畜の伝染病の原因とのことですが、人体でも増殖するのですか?


原田氏
放線菌は、家畜のみですので、人には移りません。
最後に、⑤藻類は、水中または光の当たる湿った場所に生育します。自ら光合成をして栄養を作る微生物です。建物の北側の外壁などで陽が当たりにくい場所でも反射した光が少しでもあれば、湿った場所に生育できます。


vinice
微生物には、不快なものもあれば役にたっているものもあることがわかりましたが、中でもカビや細菌はどんな影響をもたらすのでしょうか。


原田氏
食品への影響・建築物への影響・人体への影響、と3つに分けてお話しましょう。
まず、食品への影響は、商品に微生物が増殖し、それによって食品の成分が変化していきます。形・色・味・硬さなど本来の性質を失い、悪臭を放ち、あるいは毒物を生成して食べられなくなります。この現象を「腐敗」といいます。カビが産生するカビ毒は、真菌中毒症の原因になるので、慎重な扱いが必要になります。
建築物の影響は、微生物の作用で、材料が変質・劣化・分解・崩壊を起こし、機能を失います。この現象を「微生物災害」と言います。木材・繊維材料・皮革類への発生の他に、カメラのレンズやパソコンや半導体にまでカビが発生し、さらに繁殖し、被害をもたらします。プラスチックは腐らないと言われていましたが、実は、カビの大好物なのです。


vinice
プラスチックは意外ですね。住宅では、どんなところにカビが発生しやすいですか?


原田氏
浴室、塗り壁、タイル目地、タンス裏側、押入れの中、クロスなど、ありとあらゆる場所にカビが発生します。カビをはじめとする微生物は、あらゆる材料に発生・繁殖し、様々な災害をもたらすのです。 カビ(真菌)が原因でかかる病気がありますが、それが人体への影響です。カビが原因でかかる病気のことを「真菌症」と言い、真菌感染症、真菌中毒症、真菌アレルギー症があります。一番身近なのは、気管支喘息、じんましん、鼻炎や結核炎、アトピー性皮膚炎、胃腸炎などです。いわゆる「アレルギー疾患」として、アレルギー体質を持つ人が年々増加する傾向にあります。真菌感染症は、院内感染することもあり、場合によってはカビが原因で死亡することもあります。そして、真菌中毒症は、食品に増殖したカビによって起こりますが、肝臓毒、神経毒、腎臓毒、造血機能障害などがあり、中には発癌性のものもあるのです。


vinice
カビがこんなに怖いものとは・・・。カビが、私たちの生活にとても近い存在であるのに知らないことがたくさんあり、また危険があることに改めて気づかされました。カビがこんなに怖い微生物ならば、早く対策をしなくては!と焦りますが、対策の前にもう少しSTEP2でも基礎知識を教えていただきましょう。

〜梅雨のじめじめ季節に〜 カビ対策をして快適に暮らそう
https://www.vinice.jp/wp/wp-content/uploads/2016/12/rainy_season_st.jpg

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