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堀口珈琲 おいしいコーヒーの入れ方・選び方

堀口珈琲 おいしいコーヒーの入れ方・選び方

ヴィニーチェクラブでプロデュースをしたアルシア
千歳船橋の現地の斜め向かいにある、「堀口珈琲」。
実は都内からも足を運ぶ方がいるほどの名店との話を聞きつけ、
名物マスター堀口氏とスタッフの須賀さんにお話を伺う機会をいただきました。
美味しい珈琲の選び方・愉しみ方から、コーヒー豆の輸入や喫茶店開業のサポートまで、幅広いお話を伺ってきました!

■Lesson1 初心者の珈琲の はじめ方

講師:堀口俊英 氏

(株)珈琲工房HORIGUCHI 代表取締役
米国スペシャルティコーヒー協会(SCAA)認定カッピングジャジ
日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)認証コーヒー・サスティ
ナビリティ委員会副委員長

堀口珈琲研究所にて、コーヒーの栽培・精製の研究、セミナーの
運営、開業のコンサルティング、生豆の輸入、LCF(全国のビーン
ズショップ約80店のグループ)の運営などを行う。朝日カルチャー
センターや Tu as raison (フードコーディネータースクール)などの外部団体でも講師を務める。 須賀さん曰く「女性には絶大な人気」との言葉通り、足を組みつつどんどん出てくる言葉には、ヴィニーチェスタッフも惹き込まれていきました!

堀口珈琲HP → http://www.kohikobo.co.jp

■Lesson1 初心者の珈琲の はじめ方

須賀かおり 氏

珈琲工房HORIGUCHI 世田谷店スタッフ

こだわりあるコーヒーショップでアルバイトをしたことがきっかけで、喫茶店に興味を持ち、ご友人に紹介されてセミナーに堀口氏のセミナーに参加。「マスターの毒舌ぶりにはまり(笑)」受講を続け、「うちで働いてみない?」とのお誘いから、以後世田谷店で働く。 ご本人曰く、「まだまだ勉強中」だそうだが、知らずに入った他店で珈琲を飲み、「うちで扱っている珈琲」と気づくほどの知識と舌をお持ちです!

堀口珈琲HP → http://www.kohikobo.co.jp

vinice
まずはじめに、まったくの初心者が楽しめる美味しい珈琲の入れ方を教えてください!


堀口氏
最近、女性はコーヒーに関心が高い人が多いです。スターバックスなどのコーヒーショップでも半分以上は女性でしょう。うちのセミナー(堀口氏が開いている堀口研究所セミナーのこと。後述)でも50%以上が女性で、それも20代~30代の若い女性が多く、思った以上に関心を持つ方が増えてきていると感じます。そんな中、家でちょっと飲んでみようと思う人にぜひチャレンジしてもらいたいと思います。

入れ方は、大きく分けてペーパードリップかフレンチプレスのどちらかです。どちらにしても、コーヒーの選び方が難しい。


vinice
まずは、好みから考えるのですか?


堀口氏


いや、それよりもまず重要なのは新鮮かどうか、という点になります。
フレッシュで、炒りたて。こういう新鮮なものは、新陳代謝も良くしてくれる、ダイエット効果もあるし、胃にも優しい。ところが空気に触れて鮮度が劣化してくると、胃が重く感じてしまいます。

ローストしたて(炒りたて)かどうかは、外観上の見た目ではわかりません。まずパッケージにして販売してあるコーヒー豆は、日にちが経っていると考えてください。おすすめは、専門店それもコーヒーを量り売りしているお店で買うことですね。
鮮度の見分け方は、ペーパードリップだったら、お湯を掛けた時に粉が膨らむこと。粉は水分が抜けているのでお湯をかければ粉自体が水分を吸って膨らむのです。まずはこれが見分け方のひとつです。
逆にお湯を掛けても膨らまないということは、既に水分を吸ってしまっている、イコール鮮度が落ちているということになります。
野菜と同じですね。


vinice
なるほど。ということは、野菜と同じように早いうちに使い切るってことですか?


堀口氏
そうです。豆の状態なら2週間、挽いて粉の状態なら即・冷凍です。フリーザー以外の常温では、粉は長くもちません。3日ほどで劣化をはじめます。豆も2週間以上なら冷凍した方がいいですね。フリーザーに入れても、水分がないので粉は凍るわけではなく、出してもすぐそのまま使えます。

それほどに、まずはフレッシュ・新鮮かどうかが重要です。

次に、豆の種類ですが、いいか悪いかのクオリティは本当にピンきりなので、セレクションすることは難しいことです。
まず国、地域、農園、品種などのデータがなるべく揃っているものは、比較的良い可能性が高い。要は、表示できないということは並品でしかないということです。値段が高いからといって良いとも限らない。

新鮮か、そして情報が揃っているか、その他、豆の外観も見ます。豆が揃っているか、きれいかどうか。最後は、信頼できる専門店で購入することですね。


vinice : なるほど


堀口氏
次にくるのが、自分の好み、味になりますね。
味も、品種とローストと2つの角度がありますが、まずはローストから好みを見つけるのが良いでしょう。

大きく分けてローストは、中炒り、やや深炒り、深炒りの3種類になります。
下の表で言うと、中炒りがミディアム、やや深炒りがシティ、深炒りがフレンチになります。

ローストの状態   解説
ライト ローストが浅く、青臭い。
シナモン 酸味が強く残っている。
豆の個性というより、炒りの浅い香味に支配されている。
ミディアム 苦味より酸味を感じる。
コーヒーらしい味になりつつあるが、濁った質感がある。
中炒りの領域に入ったところ。
ハイ 苦味と酸味のバランスの取れた領域。
少しコクがあり、まろやかであるが酸味も感じる。
味の質がきれいになる中炒りの領域である。
シティ コクがあり、かすかな苦味もある。
酸味も残るが、よりコクや苦味の出る領域に入る。
深炒りの香味の質の入口。このローストに慣れると、フレンチのおいしさが理解できる。
フルシティ 充分なコクがあり、軽い苦味も伴っている。シティとは、コクの質感が変わり、しっかりした香味となる。ここからのローストは、生豆の鮮度の善し悪しが問われる。
フレンチ 苦味の質は重いが、柔らかい。若干、焦げと煙の香味に支配されるが舌には残らない。甘い香りがただよい、チョコレートやバニラの香りを感じさせる。
かすかに酸味を感じさせる状態がよく、砂糖を入れると、甘味と溶け合い、旨みを形成する。
生豆の資質を表現できる限界。
イタリアン 苦味の質が強く刺激的となり、舌に残るようになる。
焦げた香味がし、煙の香味も感じるようになる。
ローストの上限でこれ以上炒ると香味は逆になくなる。
生豆の資質の香味ではなく、ローストそのものの香味が出てしまう。
     



まずは、専門店で買ってみて自分の好みがどの辺りのローストなのか、試してみます。豆の色は、深炒りになるほど色が濃くなります。またローストが浅いと酸味が強く感じられます。それが深炒りになるほどに酸味が抜けていき、シティローストくらいでコクが加わります、フレンチでは深い苦味に変わります。
自分はこのくらいが好き、という好みのローストを見つけていくのです。
どれがお勧めというでもなく、現代の食生活ではフレンチ以外なら大抵いけるのではないでしょうか。
昔はミディアムばかりが多かったのですが、今はそれぞれの好みの幅も広がりましたね。

ローストの違いで好みを見つけたら、次は産地になります。
これも最初は難しいと思います。一番わかりやすいのは、まずお店のおすすめのブレンドを買ってみる。ブレンドというのは、お店の顔です。その後、その感想を持って産地を変えてみると良いですね。


vinice
お店の方との会話から広げていくのですね。


堀口氏
そうです。とっかかりはそんな感じでスタートするといいですね。
ミルを持っているなら、既に日常的に飲んでいる方でしょうから自分で挽かれるでしょうし、持っていないならお店で挽いてもらえばいいのですから。


vinice
なるほど。まずは試してみたくなりますね!
次に、コーヒーにはホット・アイス・カフェオレなど飲み方も色々ありますが、飲み方の違いによるおすすめはありますか?


堀口氏
ホットコーヒーの場合は、中炒りから深炒りまで好みのもので良いと思いますが、アイスコーヒーやカフェオレなどは、深入りがおすすめです。ローストが浅いとカフェオレなどでは、ミルクに負けてしまいます。また、アイスコーヒーの場合もローストが浅いと酸味が強くて清涼感がなく、あまり美味しくありません。
水出しコーヒーもありますが、アイスコーヒーは、深炒りコーヒーをホットで濃い目に入れて氷に直接入れるのは一番美味しいですよ。


vinice
(お話を伺っている間に、おすすめのコーヒーを入れていただきました。)
このコーヒーは、どこの地域のどんなローストなのですか?


堀口氏
これは、タンザニアの豆で、シティローストですね。そして、やや深めですね。


vinice
堀口さんは、飲めばすぐわかるのですか?


堀口氏
飲めばだいたいのことはわかりますよ。
でも問題は、ローストというのはお店によって違うこと。ローストの基準はないんです。
ローストの度合いはそれぞれのお店の基準でやっているので、堀口珈琲のシティローストが他の店ではフレンチローストに近いこともあります。ローストのテクニックによっても味は全然違うので、最終的には自分で飲んでみて美味しいと感じるかどうか、だけになります。
とても重要なことは、変な味がしないこと。なんだかイレギュラーな味がしない豆か大切だけれども、それは結構難しい。ある程度の体験が必要になってくるのです。


vinice
なるほど。
私はブラックコーヒーが苦手なのですが・・・・。


堀口氏
コーヒーは必ずブラックで飲まなければならない、なんてことはないですよ。
イタリア人は必ず砂糖を入れる。エスプレッソにもたっぷりの砂糖を入れていますから。

vinice
ネットで、フランスとイタリアのエスプレッソの違い、というのを見たのですが、エスプレッソに種類はあるのですか?


堀口氏
エスプレッソとは、エスプレッソマシンを通して入れたコーヒーのことを言うので、特に違いはありません。エスプレッソとは、早いという意味です。
基本は、30秒で、7gの粉を、9気圧で、30cc抽出する。この基準は世界中どこにいっても変わりません。それから多少ずれていたとしても基本は同じです。


vinice
そうなんですか!?それは全く知りませんでした・・・。


堀口氏
そこから先は、文化の違いです。
イタリアは、エスプレッソのままで飲むけれど、日本やアメリカではそんなに濃いままで飲む人は少ないから、ミルクを入れます。
食文化の違いもあって、欧米などは食事中にあまり糖分を取らないので、食後にたっぷり砂糖を入れて飲むし、甘いデザートも食べる習慣ができた。日本食は、砂糖やみりんを使う料理が多いので、あまりデザートを食べる習慣がなかったのでしょう。
日本人は、飲み物もお煎茶、紅茶、コーヒー、ハーブティー、なんでも飲みます。その中でもコーヒーは、アルコールを含まない飲み物の中で一番習慣性が強い飲み物になります。
リピート率が高く、そして世界中で一番飲まれている飲み物なのです。


vinice
なるほど。
さて、次回はコーヒー豆のおすすめ産地や、海外の農園についてお話を伺います。

堀口珈琲 おいしいコーヒーの入れ方・選び方
https://www.vinice.jp/wp/wp-content/uploads/2016/12/coffee_st.jpg

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