• お問合せ

    お問合せ

  • 会員登録

    会員登録

  • ログイン

    ログイン

「女性が楽しむオートバイ」ライディングスクールの挑戦女性向けオートバイ雑誌が復刻

オートバイ。男性の趣味と思い込んではいませんか?
実は最近、女性のライダーがとても増えているのだそうです。
女性向けオートバイ雑誌が復刻したなんていう話も耳にして、
女性対象のライディングスクールを主宰し、ご活躍中のお二人にお話を伺いに行ってきました。

■Lesson1 オートバイに乗ってみたい! そんな女性が増えたワケ・・・

■Lesson1 オートバイに乗ってみたい! そんな女性が増えたワケ・・・

講師: 井形マリ 先生
女性ばかりの二輪インストラクターグループ、チームマリの創設者であり、代表を務める。
日本人としては史上2人目の女性国際A級ライダー。
ロードレース引退の翌年、1988年にチームマリを結成。
以後、妹で元世界GPライダーである井形ともと、女性ライダーの普及・育成・指導をライフワークとする。

■Lesson1 オートバイに乗ってみたい! そんな女性が増えたワケ・・・

講師: 井形とも 先生
姉であるマリさんが代表を務める、チームマリのスクール企画責任者。日本人としては史上4人目の女性国際A級ライダー。
世界グランプリ選手権(125ccクラス)に唯一日本人女性としてフル出場を果たしたグランプリライダーでもある。
MFJ公認インストラクター資格を有し、初心者から上級者のロードライダーまであらゆるレベルのライディング指導に活躍中。


お二人揃って、女性ライダー向けの2つのメインプログラムであるビューティ・サーキットレッスンとチームマリ・モーターサイクルレッスンで、
2006年度の女性ライダーへの指導は年間延べ700名を超え、積極的に活動を展開中。

pct1VINICE
最近、高速道路の二人乗り規制緩和や大型スクーターの登場など、オートバイに乗る人を見かけることが多くなったと感じますが、女性のライダーも増えているようです。
今回は、日本人としては史上2人目の女性国際A級ライダーで、現在女性の二輪インストラクターグループ「チームマリ」の創始者・代表でいらっしゃる井形マリさんにお話を伺いました。一緒にお話を伺った妹の井形ともさんは、史上4人目の女性国際A級ライダーであり、世界グランプリ選手権(125ccクラス)に唯一日本人女性としてフル出場を果たしたグランプリライダーでもあります。
どちらかというと女性には縁遠いと思われるオートバイの世界でご活躍されているお二人に、女性の乗るオートバイ その魅力について教えていただきます。

女性がライダーになるきっかけ

pct1VINICE
現在、女性のライダーが増えていると聞きますが、そんな中、女性対象のライディングスクールを主宰されていて、どんな方々が参加されていますか?


teacher_mari井形マリ先生
「チームマリ」設立当時は20代から30代の女性ライダーが中心でした。それがここ3、4年ほどで、40代から50代の方がとても増えてきました。スクール参加者の6、7割がこの層ですね。この年齢層の参加者の特徴は、驚くことに、初めて乗る方が多いんです。若い頃に乗っていて久しぶりに乗る、いわゆるリターンライダーではない。子育てを終えた頃に、何を思ったのか、バイクに乗ろうと思い立ったようです(笑)。都内などでは女性ライダーが多くなってきています。颯爽と走る彼女たちを見て「かっこいいな」と思って始める人もいます。


pct1VINICE
パワフルですね!


teacher_mari井形マリ先生
免許は教習所に行けば、そして時間をかければ、どんな方でも比較的簡単に取ることが出来ます。ところが免許取得後にバイクを購入すると、乗りこなすことが大変なんだと初めて気が付く。バイクって、見た目のかっこよさと実際に乗ったときの難しさとのギャップがとても大きい乗り物ですから。昔と比べてバイク自体の性能は格段と良くなっているので、だいぶ乗りやすくなってきてはいるんですけどね。そうは言っても、大抵のバイクは車重が約200㎏もあり、筋力の無い女性が乗り回すのは本当に大変です。他のスポーツと一緒で、意識して体の各部を使わないと上達しないんですよ。そこで皆さん困ってしまう。それでもバイクから降りようとしない、パワフルな方がたくさんいます。


pct1VINICE
オートバイはスポーツなのですね。交通・移動手段というイメージがありましたが、改めて言われるとレースもスポーツですよね!


teacher_mari井形マリ先生
結構体を動かしますよ、スクールの現場を見ていただくと分かると思いますが。体を動かして技術を身につけ、そしてツーリングなどを楽しむ乗り物なんです。技術習得という点においては、女性は男性よりも時間がかかりがちなんですよね。女性が苦手な機械を相手にしているということもありますし、筋力の差もありますから。でも、少しずつではあっても確実に上達していくことが実感できるところにスクール参加の目的があり、やりがいに繋がっているみたいです。


pct1VINICE
いるみたい・・・!?(笑)


teacher_mari井形マリ先生
主婦の方は「留守中の主人の食事を作っておいた」と言う方が多いですし、お子様がいる方はきちんと預ける所を探していらっしゃる。そこまでしてスクールに参加するのは、スクールが「自分だけの楽しみ、やりがい」となっているからでしょう。
ほとんどの女性ライダーは、テニスから旅行まで、いろんなことを経験・体験してきています。そんな方々が「なにか刺激的なことをやってみたい」と言って、オートバイに目を付ける。昔はただ「やってみたいな」という漠然とした夢だったのが、「やるんだ!」という現実的な意気込みを持って始めると、病み付きになるようですね。スピード感や、コーナーで車体を倒すこと等、普通と違う刺激を感じることができるから。
女性ののめりこみ度は大きいですね。40~50代の方なんて本当に熱心。何回も通うし、それができるだけの金銭的余裕もある。スピード感が虜になるようですね。その感覚は人によって60キロの場合もあるし、100キロの場合もありますが、歩く速度とはあきらかに違う感覚に魅了されるのです。

ライディングスクールへ通う

pct1VINICE
そういう方たちが安全に走れるようにと、スクールがあるのですね?


teacher_mari井形マリ先生
スピード感を楽しむ方が安全に走れる場の提供というより、町中を走ることに困っている方をサポートするのがスクールの本来のあり方だと思っています。「かっこいい」と思って免許を取り、バイクも買った。ところが乗ってみるとUターンはできない、車庫から出せない、倒したらまず起こせない…。ご主人が乗っていないのに、ご本人だけ始めた女性も少なくありません。周りに聞く人も、助けてくれる人もいない。困惑している女性が本当に多いのです。step1_p2
そんな苦境に立たされていても「どうにかしたい」と考えるパワフルな女性は、インターネットなどで調べて私達のスクールにたどり着きます。
引き起こしや車庫から出すための取り回しに苦労するのは、女性ライダーならでは。男の人は、力でなんとかなりますから。男性が「車庫からバイクが出せなくて、バイクをやめた」なんて聞いたことありません。でも女性には、こういったことが原因でやめた人が大勢いるんです。引き起こしのコツ、狭い車庫から出すコツをつかまなければ、女性は先に進めないんですよ。だから私たちのスクールのレッスンはそこから始まります。受講生が男性ばかりのスクールでは、まず考えられないカリキュラムです。
男性が多いスクールから技術習得の道に入った人でも、私達のスクールに流れてくる人が多数いるのも、こういった「女性ならでは」の視点が評価されているのでしょう。「男性インストラクターも男性受講生も、私の悩みをわかってくれない」と思案の末、インストラクターも受講生も女性だけという私達のスクールを探し当てたという方が、ものすごく多いんですよ。


pct1VINICE
なるほど。


teacher_tomo井形とも先生step1_p1
何千人という女性ライダーと接してきましたが、キャリアウーマン率が高いんですよ。普段着の彼女達を見ると、見た目ではバイクに乗っているようには全く見えない方ばかりです。会社ではバイクに乗っているなんて知られていない、というような。

教師や看護師などの堅い職業の人、一流企業のOL、社長として自ら経営を指揮している人。職業も様々です。
もちろん専業主婦の方もいます。共通しているのは、オートバイは高価なものだからでしょうか、裕福な方が多いですね。


teacher_mari井形マリ先生
ハーレーダビッドソンに憧れてオートバイに乗る女性もとても多いんですが、新車で買うと軽く100万円を超えますし、ヘルメット等の装備品も高価なものですから、ある程度のお金が必要な趣味なんですよ。
それにしてもハーレーは女性に対するイメージ戦略が上手ですね。お店も綺麗だし、イベントのやり方もうまい。ファッションも含めて全体的に「ハーレーに乗る生活」をイメージさせています。男性はエンジンやフレームなど機械に対する興味から入る人も多いですが、女性はほぼ100%見た目から入ります。だからハーレーに憧れて免許を取得し、初めてのバイクが1000cc以上のハーレーという人もいるんですよ。


pct1VINICE
すごいですね!
活動はどんな地域で?どんな地域の方々がいらっしゃいますか?


teacher_mari井形マリ先生
主には、埼玉県、栃木県、静岡県、三重県、そして茨城県です。ホンダさんの系列である安全運転施設である「交通教育センター」やサーキット等を借りて活動しています。
ホンダさんは、バイク4大メーカーの中でも特に熱心に安全教育分野に取り組んでいるメーカーなんですよ。
今年はオートレース協会さんとも縁があり、茨城県の筑波サーキットや福岡県の飯塚にあるオートレース場を借りてライディングスクールを開催する予定になっています。


teacher_tomo井形とも先生
バイクは大きい音が出るので、住宅街の中にある教習所を借りて活動するのは難しい面があるんですよ。ホンダさんの交通教育センターを借りる良さは、立地面だけでなく、レンタルバイクがあるというのも大きいですね。その他の場所では自分のバイクで受講していただいているのですが、そこまで自力で来られないような方が切実にスクールで習いたいと思っているわけで…。
ですから講習会場まで電車で通って、レンタルバイクで練習するというのが初心者ライダーの受講傾向としてあります。
それを繰り返した末に、会場までバイクに乗って来られるようになる。


pct1VINICE
スクール自体は、1回どれくらいの時間をかけるのですか?


teacher_mari井形マリ先生step1_p3
1日で5時間ぐらいです。初級・中級・上級と3つのクラスに分かれて進行しています。会場によっては初中級・中上級の2クラスもありますが。上級クラスの中には、参加回数20何回なんていう人達が多いんですよ。初級の方たちは上級クラス見て「自分もあんなに格好よく走れるように頑張ろう」と思い、参加回数を重ねていきます。
何回も来るとお友達ができるというメリットもあります。40代以上の初参加の方は「他の参加者は若い方ばかりで、浮いてしまわないか」と思いがちなのですが、参加してみると40代以上がたくさんいることに気が付く。「この年齢でバイクと格闘し、それでも楽しもうとしているのは私だけじゃないんだ」と、スクールを通じてできた仲間が励みになるわけです。そのうち乗れるようになると、その仲間でツーリングに行ったりしています。


pct1VINICE
確かに既存のお友達だけで同じようにオートバイに乗る人を探そうとすると難しそうですが、スクールに来てそこで仲間も探すことができるのはいいですね!


teacher_tomo井形とも先生
女性だけの輪が広がるだけではなく、男性の輪も広がってきました。講習風景を見学に来るご主人やボーイフレンドもたくさんいるんです。見学に来る男性陣は、ほとんどが自らもバイクに乗る方。そういう男性陣同士のつながりもできているみたいです。

ツーリングへの想い!期待!

pct1VINICE
チームマリでは、ライディングスクールとは別にツーリングなどのイベント運営もされていますね?
女性のツーリングは、根っから好きな人が多く遠方の現地集合・現地解散ツーリングに台風でも来ると聞きますが・・・?


teacher_mari井形マリ先生step1_p5

私達マリ輪クラブ(マリリンクラブ)は会員数が1000名を超えており、年1、2回ほど会員対象のツーリングを企画しています。以前、岡山の先までツーリングするという企画をしたことがあるのですが、台風が来ていたにもかかわらず参加表明者全員が来ましたよ。女性のツーリングの楽しみは現地に着いてからのおいしい食事や仲間とのおしゃべりだったりするので、台風なんてもろともしない(笑)。いいモノ、美味しいモノを知っている彼女たちに満足してもらえるよう、宿泊場所はとても気を使いますが。


teacher_mari井形マリ先生step1_p4
イベントに関しては女性限定にしていません。同伴者OKとして、ご主人やボーイフレンドも一緒に参加できるようにしています。1回のイベントの参加者数は、だいたい70名ぐらい。100名いってしまうと安全管理等の目が行き届かないので、70名が限界ですね。70名でも全員で走るのは難しいので、10名ぐらいずつのグループに分けて走行します。同伴の男性は頼りになりますよ。ベテランライダーが多いので、グループのリーダー役をお願いしています。チームマリのスタッフは全員女性なので、積みきれない荷物を持っていただくことも。女性集団をさりげなくサポートしてくれる男性ばかりで、感謝しています。


pct1VINICE

なるほど。

さて次回は、井形さんご自身のオートバイに乗るきっかけ、そしてレース界でご活躍されていた頃のお話を伺います。

「女性が楽しむオートバイ」ライディングスクールの挑戦女性向けオートバイ雑誌が復刻
https://www.vinice.jp/wp/wp-content/uploads/2016/12/b-1.jpg

アクセスランキング

  • 1位
    大地震のときに凶器にならない部屋づくり 大地震に備える!Ⅱ 暮らしの安全対策
    レッスン
    大地震のときに凶器にならない部屋づくり 大地震に備える!Ⅱ 暮らしの安全対策
  • 2位
    注目を集める木構造 CLTとは?
    レッスン
    注目を集める木構造 CLTとは?
  • 3位
    目からウロコ 魚焼きグリルの簡単レシピ
    レッスン
    目からウロコ 魚焼きグリルの簡単レシピ